2020年3月9日

茨城県知事 大井川和彦さん

魅力度最下位でも「日本一」の茨城メシ

2020年3月9日

永田町・霞が関のサラめし。今回は高級ブランドがひしめく銀座から。
さっそうと歩いてきたこの男性。茨城県の大井川和彦知事です。

経済産業省から外資系IT企業に転身したあと、3年前、出身地・茨城県の知事に初当選しました。
この日は東京出張だったので、銀座にある茨城県のアンテナショップを訪れることにした訳です。

ランチに注文したのは、1280円のロースとんかつ御膳。このとんかつ、茨城県のブランド豚「常陸の輝き」を使っているんだそうです。

見てください!かつの厚さは、ど迫力の5センチ!

角煮のような厚さに思わず知事も勢いよくかぶりついちゃいました!

「この脂身もたまらない」

豪快な食べっぷりですねえ!いやはや、うらやましいです。

実は茨城県。民間の調査会社のランキングで魅力度が7年連続の最下位とのこと。
一方で白菜、鶏卵、小松菜、レンコン、さつまいも、ピーマン、メロンなどなど、食卓に欠かせない14品目では、平成29年の農業産出額は日本一。東京都中央卸売市場の青果物取り扱い高も、金額ベースで16年連続日本一なんです。

知事、たくさんの“日本一”があるのに、なんで魅力がないと言われちゃうんですかねえ?

「海の幸、山の幸、どれをとってもすべて平均以上でも、突き抜けたものがないと印象が弱いんです」

なるほど。全国各地、強敵は多いですもんねー…と、なになに?
そこで、1発突き抜けようと売り出したものがある?なんですか、それは。

「こちら。『いばらキッス』です!」

真面目な顔で「いばらキッス」って、なんですか、それ。県の歌とかですか。

「茨城県オリジナルのいちごなんです。この『いばらキッス』をトッピングしたソフトクリーム。甘さと酸味のバランスが絶妙なんですよ」

ほほう、まさに「いばらキッス」ですね。

ちなみに茨城県オリジナルメロンは「イバラキング」って言うんですって。ひっかけるの好きなんですね。
それにしても、とんかつにソフトクリームとは高カロリーな気もしますが、大丈夫ですか?

「普段は野菜中心ですよ。毎朝、血圧と体重を測ってます。体調管理が大事ですから。でもたまには食べたくなるんですよね」

さすが。健康あっての仕事ですからね。
さあ、大井川知事。ランチでエネルギーを蓄えたあと向かったのは、外資系の企業誘致セミナー。

茨城県の取り組みをプレゼンするんだそうです。
「自治体の売りと特徴を理解して、失敗に厳しい公務員の風土を変えたい」

茨城県には、農産物から企業⽤の⼟地まで売る⽇本で唯⼀の営業専⾨の“営業戦略部”という部署があって、部⻑以下、全員が営業マンとして、売れるものは何でも売るんだそうです。

「いばらキッス」も「イバラキング」も、これから広がっていくといいですね。
「『公務員だから営業できません』ではない。地方公務員でも商社顔負けの営業をしかける!」

気合い十分ですね!魅力度ランキング7年連続最下位の返上目指して、知事、茨城県、何番を目指すんですか?

「1番です!」

がんばる茨城県のランチ、ごちそうさまでした!