2019年9月13日

網走市長 水谷洋一さん

市長オススメ「監獄食」

2019年9月13日

ものものしいレンガ造りの門に、木造の建物。
ここは、北海道網走市にある博物館、網走監獄。

「永田町・霞が関のサラめし」、きょうは地方出張です。

ものものしい入口とは打って変わって、博物館には晩夏の太陽の光が差し込む食堂が。

昼食を食べているのは、北海道網走市の市長・水谷洋一さんです。

「監獄食堂」の名物は、その名もズバリ「監獄食」。
そのままですね。

ご飯は、麦3割に白米7割。実際に刑務所で出されていた割合を再現、麦が多めです。

メインは魚で、肉はありません。地元・北海道産のさんまとほっけが選べます。

さんまは監獄食Aで720円、ほっけの監獄食Bは820円。
水谷さん、網走市を訪れるお客さんのおもてなしにも、監獄食を使うそうです。

どうして監獄食なんですか?
「網走に来られるお客さんで、何回か来た人だと、目立った物は食べ慣れてしまって。そこで、監獄メシ食べるよって言ったら、みんなエッってまずそこで興味を引いてもらう」

この「監獄食」、実際に網走市にある網走刑務所の昼食とほぼ同じメニュー。
さんまのAでも、ほっけのBでも、およそ600キロカロリーです。

平成18年から提供されるようになった「監獄食」。その人気は徐々に高まり、食堂では去年1年間で1万1000食が提供されたそうです。ことしは2割増しの1万3000食になる見込みとのこと。

人気なんですね。
「刑務所というのは全国的に言えば、迷惑施設なんだと思います。ところが私たちは明治の時代から共に歩んできた施設ですから、網走監獄、いまの網走刑務所とともに町づくりを行ってきた町なんだと思います」

明治時代、人口約600人の漁村だった当時の網走村に、1300人の囚人を収監する監獄ができてから100年余り。明治から昭和初期の囚人たちは、北海道の道路の建設にかり出され、過酷な労働に命を落とした人もいました。

明治時代は政治犯や思想犯が中心だった網走監獄、戦後になると凶悪犯や粗暴犯が増えました。

そう、高倉健さん主演の「網走番外地」シリーズの舞台です。

博物館・網走監獄は、明治から続く網走刑務所の改築前の建物の一部を移築・保存したもの。去年は24万2000人の来場者を記録しました。
観光スポットにもなっているんですね。

現代に生きる政治家、網走出身の政治家として、水谷さんは思いを語ります。

「昔はここには、政治犯、思想犯が収容されていた歴史があります。そうした昔の、暗い時代に戻らないことが大切なことだと思います。網走監獄の歴史は北海道の開拓の歴史、そのものですから、それを知って頂く施設だし、監獄食は、歴史をかみしめて味が出てくるような気がします。是非、召し上がって頂きたいですね」

おいしい食事で歴史を学ぶ監獄食。
「臭いメシ」ではありませんでした。

ごちそうさまでした!