際観艦式に不参加
「乗り越えて交流を」防衛相

韓国で11日に行われた国際観艦式に自衛隊の艦船を派遣しなかったことをめぐり、岩屋防衛大臣は、朝鮮半島情勢を踏まえると両国の連携は重要だとして、防衛協力を通じて日韓関係に影響を及ぼさないよう努める考えを強調しました。

11日、韓国で行われた国際観艦式には、アメリカやオーストラリアなどの海軍が参加しましたが、日本政府は、韓国側が、「それぞれの国旗と韓国の国旗以外の掲揚は認められない」と通達し、「旭日旗」と呼ばれる自衛艦旗の掲揚を認めなかったため、自衛隊の艦船の派遣を見送りました。

一方、韓国軍は、豊臣秀吉の朝鮮侵略と戦った将軍を象徴する旗を掲げたほか、防衛省によりますと、通達に反し参加した多くの国は国旗以外の旗も掲げたということです。

これについて岩屋防衛大臣は、12日の閣議のあとの会見で、「結果として韓国の通達は必ずしも守られていなかった。韓国当局も考えることもあるだろうし、今後、韓国側と話し合っていきたい」と述べました。

そのうえで岩屋大臣は「朝鮮半島情勢を考えると、日韓の連携は非常に重要だ。今回のことは非常に残念だが、それを乗り越え、さらに韓国との防衛交流、安全保障交流を進めたい」と述べ、防衛協力を通じて日韓関係に影響を及ぼさないよう努める考えを強調しました。