北朝鮮の核実験含め警戒続ける 通過後のJアラートに課題

北朝鮮による弾道ミサイルの発射が相次ぐ中、政府は核実験を含めたさらなる挑発行為への警戒を続ける方針です。一方、3日はJアラート=全国瞬時警報システムで伝えた情報の内容を訂正するなど、課題も浮き彫りになり、対応が求められそうです。

北朝鮮は11月2日に続いて、3日は午前7時台から8時台にかけて少なくとも3発、そして、午後9時台に3発の弾道ミサイルを発射しました。

午前中に発射されたミサイルのうち1発はICBM=大陸間弾道ミサイル級の可能性があるとされ、政府内では「北朝鮮が挑発行為のレベルをまた一段あげた」という見方が出ています。

政府は4日までとされていたアメリカ軍と韓国軍の空軍による大規模訓練の実施期間が延長されたことから、反発を強める北朝鮮が核実験も含め、一層挑発行為をエスカレートさせるおそれがあるとして警戒を続ける方針です。

一方、3日の発射をめぐって、政府は日本の上空を通過する可能性のあるものを探知したとして、2回、Jアラートを発信しましたが、その後、実際には通過していなかったと訂正しました。

また、Jアラートでの避難の呼びかけが、ミサイルが日本上空を通過すると予想した時刻よりあとになるなど課題も浮き彫りになり、対応が求められそうです。

Jアラート 防災行政無線から音声流れないトラブル 新潟 関川村

3日午前の北朝鮮による弾道ミサイル発射について、総務省消防庁はJアラートの情報を送信した自治体のうち、新潟県の関川村では防災行政無線から音声が流れないトラブルがあったと発表しました。一方、緊急速報メールによる情報伝達はできていたということで、詳しい原因を調べています。

また、総務省消防庁は、Jアラートによる情報伝達のトラブルを受けて、すべての市町村に機器の点検の徹底や、テスト機能を使った作動確認を行うよう求める通知を出しました。

弾道ミサイル発射の際の住民への情報伝達を巡っては、10月4日にミサイルが発射された際にも北海道と青森県の合わせて6つの市と町でトラブルが確認され、すべての市町村に点検などを行うよう通知が出されていました。