自民党総裁選
野党の受け止めは?

「一日も早く国会開き 補正予算編成を」立民 枝野代表

立憲民主党の枝野代表は東京都内で記者団に対し、「他党の判断なので、コメントする立場にないが、一般論として世論調査で示されている内閣支持率ほど、安倍内閣が支持されているとは従来から思っていない。北方領土をめぐるロシアとの関係や災害対策もあるので、国会を一日も早く開き、特に補正予算案の編成を急いでほしい」と述べました。

また、枝野氏は憲法改正について、「『何を、どういう理由で変えたい』という話がなく、憲法改正の議論をすること自体が、憲法をおもちゃにしている態度だ」と述べました。

「安倍1強への不満の表れ」国民 玉木代表

国民民主党の玉木代表は国会内で記者団に対し、「党員票は、かなり石破氏が善戦した印象だ。『安倍1強』への不満を表した数字だと思うので、来年の参議院選挙で、不満の受け皿となるような野党側の態勢を作っていかなければならない」と述べました。
また、憲法改正について「『歴史に名を残したい』という私的な思いで憲法を改正するのは、国民のための改正とは言えない。丁寧な国民的議論を進めるべきで、野党側の意見もしっかり聞いてほしい」と述べたほか、「外交でもさまざまな問題があり、一日も早く臨時国会を開き、安倍総理大臣が説明してほしい」と述べました。

「安倍政権批判の強まり反映」共産 志位氏

共産党の志位委員長は記者会見で、「石破氏が党員票で45%というのは、安倍政権への国民の批判の強まりを反映した数字だ。安倍政権で、歴代自民党が維持してきた理念や価値、ルールが、全部ひっくり返された。来年の参議院選挙では、安倍政治そのものが争点になる。野党としては、協力して選挙を戦うために、共通政策を作り、市民と野党の共闘を、本気の共闘に発展させたい。安倍政権を倒し、日本にまともな民主主義を取り戻すために全力を挙げたい」と述べました。

「予想通りの結果 消費増税は凍結を」維新 松井代表

日本維新の会の松井代表は大阪府庁で記者団に対し、「去年の衆議院選挙で自民党があれだけ勝った中で、総裁を変える必要性が感じられず、予想通りの結果だった。ただ、来年予定されている消費税率の引き上げは行財政改革ができておらず、台風や地震などの災害が続く中、日本経済に水を浴びせることになり、凍結すべきだ。その点を政権に対し、しっかりと言える野党として活動していきたい」と述べました。

「自民党が先頭に立って憲法改正議論を」維新 片山共同代表

日本維新の会の片山共同代表は国会内で記者団に対し、「地方分権の徹底や教育の無償化が、安倍総理大臣の努力で前進することを期待したい。憲法改正については、国民に意思を表示してもらうことが大変重要なので、ぜひ、自民党が国会で先頭に立って議論を展開し、できれば発議案をまとめることを大いに期待したい。また、国会対応は、謙虚に丁寧にやっていただき、少数野党の意見も十分に聞いて、開かれた国会運営をしていただきたい」と述べました。

「憲法改正への意欲は評価」希望 行田幹事長

希望の党の行田幹事長は国会内で記者団に対し、「3選に祝意を表したい。安倍政権も『超長期政権』に向かうことになるが、強くなればなるほど、おごらず、謙虚に、権力の使い方や作法をわきまえることをせつに願っている。外交面だけでなく、内政面で滞っているさまざまな改革もしっかりと進めてほしい。また、憲法改正への意欲は評価したい。自民党案が臨時国会に出てくるかを見極めて、対応を考えていきたい」と述べました。

「野党が結束して頑張っていかなければ」自由 森参議院会長

自由党の森参議院会長は国会内で記者団に対し、「悪夢が続く。森友学園や加計学園、公文書の改ざんの問題で、安倍総理大臣の言っていることと現実が違い、それをよいと思っていない地方の自民党員の反応は、私の体感と同じだ。憲法改正に弾みがつくとは思わないが、安倍政治は傲慢で、権力がさらに集中していくおそれがあるので、しっかりと野党が結束して、頑張っていかなければならない」と述べました。

「安倍政治の終わりの始まりに」社民 又市党首

社民党の又市党首は記者会見で、「本日を安倍政治の終わりの始まりにしなくてはならないという決意を新たにして、野党共闘を強化していきたい。安倍総理大臣は立憲主義、民主主義、平和主義を踏みにじり、森友、加計問題でも、全くけじめをつけない政治腐敗の当事者だ。そうした問題を、野党が共通して訴えていけば、来年の参議院選挙はわかりやすいし、戦いやすい」と述べました。