民党総裁選 討論会・第2部
記者らの質問にどう答えた?

日本記者クラブ主催で行われた自民党総裁選挙の候補者討論会、第2部では、安倍総理大臣と石破元幹事長が各報道機関の論説委員などの質問に答えた。全文を掲載する。

質問者)第1部のお互いの討論は、お互いを批判することにいささか抑制的であったなと。「隔靴掻痒」の感がありますんで、第2部では、ここは国民が持ってる疑問を率直に、これはぶつけたいと思っております。ですから真正面からお答えを頂きたいと。よろしくお願いします。

まず安倍さんにお伺いしたいんですけども。去年、モリカケ問題を始めとして、内閣の支持率が非常に急降下しました。今は少し持ち直している。多くの調査で支持の方が、これは上回るようになりました。それはそれでいいんですけども、最大の問題は、不支持の1番の大きな理由が、これは総理大臣が信頼できないということですね。これは考えようによっては非常に深刻な問題で、信無くば立たずという言葉がありますけれども、一体これはなぜこういうことになってるのか。いや「不徳の致すところが」と答えられてお終いにしてはいけない。で、それはなぜそうなっているのか、そのために何をすべきなのかっていうことを考えているのか。そのことをまずきちんと分析し、そして、どうすべきかということをお願いします。

安倍)行政をめぐるさまざまな問題が起こり、行政に対する国民の皆様の信頼を揺るがす事態になった。これまさに私の責任であろうと思います。そして、森友、いわゆる森友問題におきましても、文書の改ざんが行われたということでありました。あってはならない国民の共有財産なんだろうと、大切なですね、二度とあってはならない。という中において、これについてですね、コンプライアンス意識をしっかり高めていく。そして新たなガイドラインを徹底していくということは大切だろうと思っておりますし、独立公文書管理監がですね、各府省の文書管理をこれから徹底をしていくということで、責任を果たしていきたいとこう持っております。

そして再三、申し上げておりますが、約4000ページの決裁文書や、あるいは交渉記録が公開されましたが、この点についてですね、私の指示や妻が関与したということは一切出ていないということは申し上げておきたいと、こう思っております。そしてまたいわゆる獣医学部の問題点についてもですね、私の友人であるということで、さまざまなご批判がございました。しかしプロセスにおいては一点の曇りもないということはですね、民間議員の皆さんが口をそろえておっしゃっておられますし、交渉記録、今までの議事録についても、それは明らかなんだろうと思います。

ただ私の妻や私の友人が関わってきたことでございますから、国民の皆様が、疑念を持つ、疑惑の気持ちを持たれるというのは当然のことなんだろうと、このように思っておりますので、李下に冠を正さず、この言葉をしっかりと胸に刻んで今後ですね、慎重に謙虚に丁寧に、政権運営に当たってまいりたいと考えております。

質問者)いろいろな制度的な問題、いろいろあるかもしれませんけれども、この信頼できないという根底には、やはり例えば国会答弁でも、やっぱりきちんと誠実に答えてないんではないかという声もあるんですよね。その点いかがですか。

安倍)今までもですね、誠意を持って答弁してきたつもりであります。今後もですね、そういうご批判があることを真摯に受け止めながら、なるべくわかりやすく誠実に答弁をしていきたいと、こう思っておりますし、大切なことは信頼回復の道はですね、一つ一つお約束をしたことを実行していくことだろうと、こう決意をしております。

質問者)それから安倍さんにもう一つ質問なんですけども、安倍一強体制になって、談論風発といいますかね、いろんな議論が、自民党の美風であったものが、もう相当左から相当右まであったっていろんな意見が、なんかねその自由さがなくなったと。一強体制であることはときに必要なことだと思いますけども、ここの自民党の中の風通しの良さっていうかね。もっともっとこれはいろんなことは、「万機公論に決すべし」というね、その大元のところがだんだん薄れてきてしまってる。そのためにはやはり総理大臣自身が、みんなもっと議論してくれとという具合にするぐらいの気持ちじゃないと。なかなか今のこの非常に閉ざされたような感じの雰囲気ってのはね、私は開けない。そう思うんですけどいかがですか。

安倍)実は私は全くそうは思っていないんです。というのはですね。私は議論しろといって議論する、それは議員の皆さんに対して失礼だと思いますね。で、私は一強といわれてますが、そんなことは全然ありませんし、私は若いころね、例えば当時、野中幹事長とても怖い存在ですよ。でも部会等で北朝鮮の問題について真っ向から議論した。相当怒りましたよ。でもだからといって、私がその後どうなったかというわけではありませんよ。今だってやろうと思えばいくらだってできると思いますし、私は部会においては相当闊達な議論が行われていると思います。

ただ恐らく、橋本さんは長い自民党の歴史を見てですね。さまざまな権力闘争も見てこられたと思いますよ。中選挙区時代に、私も当選をした。その前は私の父の秘書として見てきました。これは自民党といっても、ほとんどいろんな党が派閥の集合体ですから。新しい総裁が生まれた次の日から、その総裁を倒すため、闘争が始まってましたよ。我々いわば清和会福田派の方にいましたから、角福戦争すごかったですよね。いかに田中政権を倒すか。自民党をよくするっているのは。そういう時代だったんですよ。

それとはいまは違います。小選挙区制度になって。そして総裁のもとでともに戦っていくと、そういう違いはありますが、今、相当ですね、各部会においては相当専門的な知識の上に、闊達な議論が行われていると、こう思います。もちろんそれは「あなたが知らないだけだ」というご批判はあるかもしれませんが、どうぞ活発にですね、私は議論していただいていいと思いますし、私は至らない人間ですから、私の批判は当然あるだろうと思います。いろんな批判がありますが、私もその批判は当たってるなっていうのもありますし、ですからどんどん言っていただければなと思っています。

質問者)はい。じゃ石破さんにお伺いします。石破さんは今度の総裁選に出るというのは、何のためなのか。安倍晋三はよくないのか、人間が。政策がよくないのか。やり方がよくないのか。これ正直、公正ということを旗印に掲げておられるというのは、おそらく安倍政権は、正直公正ではないという前提なんだろうとも思うんですけども、その点はなぜ安倍さんじゃなくて自分じゃなきゃいかんということなんでしょうか。

石破)それは同じ自民党ですから、方向性が違うはずはない。しかし、いかにしてこの人口急減少時代、経済を維持し、人を一人一人を幸せにしていくかというやり方は、私は地方であり、中小企業であり農林水産業で、そして東京にも多く立地をしている、そういうローカル経済の潜在成長力を最大限伸ばすということだと思っています。

社会保障の仕組みは根底から改めていかないと人の幸せは実現できません。持続可能性もありません。防災省というのをきちんとつくっていかないと、平時の対応、体制はできません。そして、憲法については、憲法ときちんと向き合うってこと、日本の国ときちんと向き合うってことです。国民に向けて、一人ひとり誠実な説明なくして、私は憲法の改正なんてやっていいとは全く思わない。そういうやり方が方法論として異なる。

そうであれば、主権者たる国民の前に投票権者たる自由民主党員の前にそれを示すのは、それは義務だと私は思っています。「私はそうは思わないんだけど、何か状況が良くないのでやめときましょう」みたいなことであれば、私自身は、政治家をやめます。そんなことで政治家である意味がない、私はそうってます。はい。

質問者)ただ、これは、勝敗は兵家の常ですけども、今いろんな調査で、国会議員票は8割、8割5分ともあるんですけども、圧倒的にこれは安倍さんになっている。この状況どう見るか。石破さんはこれは自分に配分する資源がないからと、おっしゃっておられますけども、配分するポストがないからそうなのか。だったら石破さんも幹事長やってますから、そういうことも含めてもっと国会議員票が、これはね、多くなっていいはずなのに、なぜそうなってないのか。この点についてはどう考えですか。

石破)幹事長時代に、私はどの立場に属される方でも、自民党の同志ですから。どの立場におられる方でも、全力で応援をしてきました。自分の応援をしてくれるから、どうもそうじゃないから違うとか、そんな考え方を持ったことは一度もありません。そして、国会議員というのは、すべて国民の方を見て仕事をする。そうでなければならないものだと思っています。あらゆるポストも自分の栄達のためにあるものでも何でもない。いかにして全能力を使って、国民のために働くかということだと思っています。

私はそういうような党の運営であるべきだと思っていて、自由民主党というのは、そういう公の財産だと思います。すべてのものが自己を捨てて、国民のために、きれいごと言うようですけど、私は今それが1番必要なことだと思っています。ですから配分する資源があろうがなかろうが、本当にこの国を目指す方向を同じにして、そして有権者に正面から向き合う、そういう同士を増やしていく努力は私はこれからもしなければいけないと思ってます。

質問者)だったら、もっと増えてていいでしょう。

石破)だからそれやり方が、お前のやり方が足りないとか、いろんなことはある。そこはもっと直していかなければいけない。ですけど心情として、本当にそれを語ることができる。そしてともに有権者に正面から向き合う、自由民主党にとって、いまもっとも必要なことはそれだと私は思っています。

~森友学園・加計学園問題について~

質問者)森友加計問題で、先ほどね、おっしゃったのは、私も妻も関係ないことは、証明されたという話とですね。加計問題についても、極めて一点の曇りのないプロセスで、実現したということでしたが、その関係があるないというのはですね、例えば奥様が名誉校長を務めていた。それに対して周辺が忖度した。あるいは奥様の秘書が財務省に紹介したというね、いくつかの事実でいえば幅広い意味では関係があったと私は思うんですよ。

では安倍さんの言い方はね、いや、それは賄賂をもらったとかですね。そういう形で関係なかったという。意図的に狭めて、その関係を自由自在にですね、狭めたり広げたりして答弁されてる所はね。やはり国会、国民の不信を呼ぶと私は思うんです。その加計についてもね、一点の曇りもなかったっていうのはそのワーキンググループの話だけであって、事前にですよ。安倍さんの秘書は柳瀬秘書がですね。わざわざ官邸に呼んで助言をしてるわけですよね。そんなこと普通はありませんですよ。そこもですよ。やはり、全く、その1点の曇りの無いという言葉とはですね、あまりにも隔たった所ですよね、その辺いかがですか。

安倍)今、さまざまなこと、ごっちゃにされてお話をされているんですが、例えば、私は答弁は変えていませんし、定義を広げたり狭めたりはしていません。私が関係があるかないかということについては、あるいは妻が関係があるかないかっていうことについては、国会で答弁した段階で、名誉校長なんですから、そういう意味での関係はあるということは当然の前提の上に喋っているわけでございますし、あのときの答弁をですね、ずっと見ていただければ、今おっしゃったように、いわば、この国有地の売却について、あるいは認可について、影響を与えるということはないですよと。そしてまたその後の答弁ではですね。そのことを不正に行うことはないですよ。去年の話ですから。かなり早い段階の、そうであれば、議員は辞めますよということについて、議員は辞めるということに関しては、そういうことで答弁をさせていただいております。それは全く一定しております。ちゃんと答弁の記録読んでいただければお分かりになるだろうと、こう思うわけであります。

しかし関係という言葉についてはですね、確かにそれは広い概念がありますから、どこで定義をするのかということについてはいろんな議論があるんだろうと思いますが、しかしこれは私の秘書ではありません。つまり妻付きの方がですね、問い合わせを行った、これはですね、もうすでにこれは国有地の売却ではないですし、それについて、賃貸等について聞いただけであって、外形上のことしか聞いてませんし、外形上のことしか、財務省は答えていないわけであります。

そして、柳瀬秘書官についてお話がございましたが、その半年も前にですね、その半年も前にですね、いわば特区会議において、有識者議員からですね、(「時間ですので」と止めが入る)大切なところなんで。獣医学部について、これは議論するということが正式に決定されてます。であれを機会にそれがスタートしたという報道がありましたが、それは間違いです。半年前に決定されていることでありますし、柳瀬秘書官もその数か月後にはもう次の秘書官と交代をしているという事実でありまして、大切なことはそのプロセスにかかわった人たちがどう感じ取ったか。柳瀬さんが会ったことについてはですね、全く知らなかったということを答えられているということも、御理解いただきたいと、このように思います。

質問者)森友加計問題の最大の問題は、今の友人を特別扱いしたというですね。行政のある意味は不公正、これ一つありますけどね。それともう一つ別にですね、国会にある意味、嘘をついた、財務省の決裁文書の改ざん、それから柳瀬秘書官のですね、事実上の虚偽答弁、しかもこれは1年間続いて、日本の国権の最高機関をずっとある意味だまし通してですよ。そのうえでいろんな議論が行われ、かつ解散総選挙も行われたと。しかもこの問題ですよ。すべて行政の最高責任者である首相とその首相の奥さんから発した問題でこういうことが起きた。役人の中には亡くなった方もおられる。非常に重要なんですね。政治責任を抱えた問題だと私は思います。安倍さんもその辺は同感していただけると思います。私としてはこれはある意味、総理大臣の任を辞してもてもおかしくないぐらいのですね、重要な問題だと思ったんです。安倍さんの頭の中に、その辺のことがですね、ちらりと頭をかすめたことがあったんですか、この間。

安倍)今、倉重さんの方からですね、一方的にいろんなお話をされましたが、追加で言わしていただきますと、先ほど柳瀬さんの話ですが倉重さんがおっしゃったことは間違っていたんです。あれが発端ではなかったということは、今申し上げた通りであります。そうしたことがいわばひとり歩きしてきたのも事実だろうと、私は思いますよ。

しかし、倉重さんがおっしゃったように、私の友人であった、私の妻が名誉校長をつとめていた、それは確かに反省しなければいけないことだろうと、もっと慎重でなければならなかったということであります。しかしですね、これは倉重さんも認めたように、私が何かそういう金銭的なものをいただいて政治的に便宜を図ったという、いわばそういう贈収賄事件ではないわけであります。そして、しかし、ただ道義的には、さまざまなこれ責任を負わなければならないと、こう思っています。

その意味におきましてもですね。この問題も含めて、昨年、総選挙を行い、この問題で総選挙を行ったわけではございませんが、もちろん、この問題についても相当議論が、この記者クラブの討論でも議論がございましたし、多くのテレビではほとんどの時間を使って、このことについてご議論をいただきました。ですからその意味において、国民の皆様の審判を仰いだところであります。しかし国民の皆様に今それが充分に御理解いただいてないということは充分に承知をしておりますし、その責任も感じています。であればこそですね、しっかりと行政を信頼ある行政にしていくための努力を重ねていきたいとこう思っているわけであります。

質問者)政治家の責任について、重ねてお聞きいたします。森友問題の文書の組織的な改ざん、やったのを見てですね。私、普通多くの国民は麻生財務大臣は責任を取るだろうなと思ったと思うんですね。しかし責任は取らず役人は処分した。役人だけ処分して政治家は責任をとらない。これは全国民が見ていて、国民的なモラルハザードを招いているんではないかと私は危惧しているんですが、安倍さんは麻生さんをなぜ辞めさせなかったか。なぜですか。

安倍)当然麻生さんは、大きな責任を感じておられると思います。そして、財務省においてはですね、組織的な大きな危機を迎えたのは事実であります。そのなかで、麻生さんも責任を感じ、私も当然、麻生さんは管理責任ということについて、責任があったと思いますし、麻生さんもそう考えていた。しかし、その状況の中で、財務省を立て直し、しっかりとですね、財務行政を進めていくことができるのは麻生さんしかいないと。私はそう考えたわけであります。そして我々は、デフレから脱却をしなければいけないという大事業に取り組んでいます。

そして、今、石破さんもさまざまな御指摘をされましたが、やっとですね、デフレではないという状況を作った。20年間ぐらいデフレ経済になった経済が、大きな経済が、デフレから、デフレではないという状況に移っていくということは、相当困難なことでありますが、それを成し遂げることができました。市場の信頼も得ている。それはそう簡単に変えることはできない。いわば私と麻生さんで、この政権において、いわゆるアベノミクスという政策を二人三脚で進めてきた。大きな判断をしなければいけない。当然今、坪井さんだったっけ?坪井さんがおっしゃった御批判というのはあると思います。それを覚悟の上でですね、しっかりと経済政策を進めていく上において、麻生さんと共に乗り切っていこうと、こう決意をしたわけでございます。

質問者)この点について石破さん、政治家の責任の取り方として、石破さんはこれに違和感をお感じになるかならないか。いかがですか。

石破)それは贈収賄なんかやったら犯罪に決まってますからね。そんなことは許されるはずはない。当たり前のことです。ですから関係したというのは因果関係がどうなんだろうねと。それなかりせばこんなことにならなかったということがありとすれば、総裁がそうおっしゃってるのはそれは因果関係はないのだと、おっしゃっておられると思います。

ですけど財務省の方が、ご家族もあって将来もあって、何で命を絶たれるに至ったのかっていうのは、人ひとりの命のかかってる話ですから、そのこと私はもっと政権与党として、真摯に受けとめなければいけないことで、一人一人、働いている人を大事にするってそういうことだと思いますよ。私は犯罪やってらっしゃるはずはない、それはもうずっと累次申し上げてます。総裁や、総理やご家族が犯罪なんかやるわけはないのは当たり前のこと。いろんなことが起こったことに因果関係はありやなしやということでしょうし、あるいは加計の問題にしてみれば、それは安倍内閣で閣議決定した4条件をきちんと満たしましたかということのみが事の核心なのであってね。そういうことがまたおかしなところへ議論が行くから話が混乱をするわけです。きちんと話しを分けて考えましょう。因果関係有りや無しや。そしてその決定がきちんと適正に行われたということ。納税者、主権者の理解を求める。それは政府の責任であって当たり前のことです。

質問者)加計問題を振っていただいたので、安倍さんにお伺いします。昨年の総選挙の前にここで私お聞きしたんですが、加計学園の獣医学部の話は、2017年の1月20日に初めて知ったんだと。それまでは知らなかったんで、昨年の総選挙の前も今もずっとそうおっしゃっている。ところが昨年の総選挙の前のこの討論会と何が違うかというと、愛媛の文書が出てきた。愛媛県の文書には安倍さんがいいねと言ったまで書いてあった。それは安倍さんは全面否定されているし、学園も否定している。だからなかったんでしょうということになって、国会でも答弁されているのは私は承知しておりますが、国会答弁で、安倍さんの中で1番わからなかったのは、加計さんの事務の方が安倍さんを利用したんですよね。安倍さんと加計さんが会ってねってそういう話があってねっていう話をされた。つまり安倍さんは、総理大臣、利用されちゃったんだと私は思うんですが、それなのに国会でなぜ抗議しないのかって言われたら、安倍さんは論評する立場にないとおっしゃった。絶対に論評する立場にあると思うんですね。抗議すべきだと思うんですけども、なぜ抗議されないんですか。

安倍)まずですね、この獣医学部の問題は、第2次安倍政権ができるはるか前から議論されて、ちょっと今説明させてください。すいません。よろしいですか。はるか前からこの問題は議論されてきました。そして、ずっとそれが認められなかった。安倍政権になってからも何回か、第2次安倍政権になってからも認めていないわけであります。そしてそれは公正なプロセスの中においてですね、先ほど申し上げました八田座長も含めて、委員の皆さんは一点の曇りもないと、こうおっしゃっている中において、いわばこの4条件はクリアされたという中において決まった。そして認可においては、これは文科省の認可の専門家の皆さんが決められたことでありまして、安倍政権が政治的にどうこうできる話ではなかったということであります。

そしてそこで、いわば愛媛県側に伝えたこと、加計学園が伝えたこととですね、それは愛媛県側が受け取ったこと、加計学園と愛媛県のやりとりの中で起こった出来事であります。そしてすでに今、学生の皆さんが学んでいる状況の中においてはですね、私は平穏な状況を1日も早く取り戻すべきだと、こう考えたわけであります。今おっしゃったような、朝日新聞の方々の批判はあるだろうと、こうは思いますが、私としてはですね、そういうご批判も受けるだろうということの中において、私の考え方として、今、この問題について、総理大臣として論評するべきではないと、こう思います。私の気持ちとしてはですね、もちろんいろいろありますよ。また、坪井さんがいろんな感想をお持ちだろうとはこう思いますが、私はその中でこう判断をしたということであります。

質問者)安倍さんは膿を出し切るとずっとおっしゃってるんですけど、現段階で膿は出し切ったと考えですか、まだですか。

安倍)まだとかそういうことではなくて、膿は出しきらなければならないと考えております。それと大切なことはですね。二度と、例えば決裁文書の改ざん等が行われてはならない。そのための仕組みを先ほど作ったということは申し上げたところでありまして、私の使命とは何かということを考えなければならないと、自分自身に問いかけているところでございます。

~経済政策について~

質問者)それでは次は、経済政策についてお伺いしたいと思います。安倍総理、これまでの討論会あるいは会見で、アベノミクスのこれまでの成果については、いろいろ数字を挙げながら説明されてきたと思うんですが、ちょうど総裁任期6年で残り3年という節目に当たってはですね、これまでの経済政策で足りなかった部分、あるいは副作用マイナス面、そういったものもしっかり検証した上で次に進むべきだと思うんですが、そのあたりを総理からご自身どういうふうにお感じになっているか、なるべく具体的にお願いいたします。

安倍)まず政治に求められるものは何かということであります。それはやっぱり働きたい人が働ける環境を作っていくということなんだろうと思います。デフレ経済の中においてはですね、物の値段が下がっていきますが、同時にですね、給与もそれ以上に下がっていく、そして雇用が減っていくという大きな問題に直面します。そこで日本銀行と協力をして、デフレから脱却をしていこうということになった。その中でですね、2%という物価安定目標を掲げました。でもこれは物価安定目標そのもの、一つの指標として目指していきますが、目的はですね、実体経済つまり雇用を良くしていくということであって、雇用は相当良くなってきたと、こう思っています。しかしそれと同時に今、人手不足に直面をしている。この人手不足対策をしっかりとしていかなければいけない。その中で、外国人人材を今度は大幅に活用していこうということになりました。

そしてまた、中小企業の皆さんもですね、生産性向上していくために、様々な設備投資をしていく、固定資産税ゼロの税制等あるいはものづくり補助金等で支援をしていきたい。しかしまだまだ、サービス産業においては、生産性が十分に上がっていない。これをですね、しっかりと良くしていきたいと思いますし、人手不足に直ちに対応していく、ということではないか。もちろん物価安定目標には達してませんが、これはまさに日本銀行にしっかりと対応していただきたいと、また黒田さんを私は信頼をしているということであります。

質問者)アベノミクスによる異次元緩和を5年半続けてきた結果、日銀が460兆円以上の国債を保有していますよね。GDPに匹敵するくらいの巨額で、世界の中央銀行をみてもてもこれだけ多くの資産が中央銀行が持った例はかつてない、不正常な状態ですよ。金利がちょっと上がっただけで日銀の債務超過的なそういう日銀の財務が悪化するリスクも非常に高くなりつつある。こういう不正常でリスクのある状況を、安倍さんはこの前の記者会見で、私は3年かけてアベノミクスの矢を射続けるとおっしゃる、まあお続けになるということだと思うんですけど。そうなるとまたさらにこれが過大になってしまう、この不正常なリスクの高い事態を次の政権に引き渡すのか、それとも自らのうちに、しっかりとした出口の道筋をつけて引き渡すのか。まさか安倍さんのことですから、そんな無責任なことをされないと思いますが、でききればこの3年間のうちに、どういう道筋をたてるのか具体的に教えてください。

安倍)ありがとうございます。大変よい質問をしていただいたと思います。では私たちが進めているアベノミクスを進めていかなかったらどうなったかということであります。6年前は行き過ぎた円高のなかで、日本の企業はどんどん海外に出て行った。中小企業や小規模事業者はついていけないから、店を閉めるしかなかった。いまよりも3割も倒産件数は多かったんですね。正規雇用について言えば、2人の正社員になりたいという人に1人分の正規雇用しかなかった。それがいま正社員になりたいという1人の求職者に対して、1人分の正規雇用があるという、まっとうな経済を作り出すことが出来ました。ことしの春、高校・大学を卒業したみなさんの就職率は過去最高です。そうでなければ思い出していただきたいのですが、就職氷河期の人たちが、いわば新卒の採用という仕組みで動いている日本社会のみなさんが、経済が厳しいときに就職のチャンスを失ったら、ずっと厳しい状況の中にとどまらなければならないという状況があります。これを傍観して良いと私は思わなかった。だから異次元ではありますが、やるべきことをやりました。

日本のデフレは長かった。20年続いたんですから、こんなに長く先進国で続いた国はそうない。そのなかにあったからこそ、この緩和策をやった。でもずーっとやっていいとは私はまったく思っていませんし、いつこの緩和についてどう判断するかということは、これはまさにマクロ政策として、黒田さんが判断する。それは任せています。で、そのなかでどのようにその緩和を終えていくかということについて、いま私がどうこうということについて申しあげれば、直ちにこれは市場が反応しますから、それは黒田さんにお任せしているとしかいいようがありませんが、しかし、この期、やっと給与がやっと上がってきましたから、だんだん消費も持ち直しています。先般のGDPは3%の成長となりました。そして消費と設備投資と非常に良い形で、この経済が成長してきているなかにおいて、なんとか、いま黒瀬さんがおっしゃたことを私の任期のうちにやりとげたいと、こう考えています。

質問者)それでは石破さんにお伺いをします。社会保障のお話しで新たに社会保障国民会議というのをお作りになるという風に主張されていますが、これまでにも似たような会議がございました、それでよりオープンにいろいろ参加者を交えてやるということですが、これで実際にものごとが決められるのか。それで石破さんはその他にも日本創生会議、地方創生推進機構、日本版NECですか、いろいろな会議体をあらたにつくられるという提案をされているのですが、会議体を作るのはいいのですが、具体策というのがあまり見えないのですがそこはどういう風にお考えでしょうか?

石破)社会保障についてはそれぞれの立場の方がそれぞれの意見を述べられても答えはでてこない、ですよね。2040年に人口は2000万人減り、社会保障費は1.6倍に増える。その時に一番増えるのは介護ですよね。2.4倍、医療が1.7倍、年金が1.3倍。これはみんな異論無いですね。その社会を乗り切っていくときにどうしますか。前提条件を共有しないと議論はあっちにいったりこっちにいったり、自分の立場だけ主張されても解は絶対に出てこない。2040年にどうなりますか。2100年にどうなりますか。人口どうなりますかっていうのは、推計は外れませんのでね。それを前提にして、自分の立場でものを言わない、日本をどうするか、そしてこれを言うと批判がある、これを言うといじめと言われる、そういうものを一切排していかないと、本質に迫れないですね。出した数字を、改ざんしたり、本当の議論にならないですね。記録は全部公開をするのです。

NECは、NSCがあるように、経済この後どうなりますか、貿易戦争もあるだろう。あるいは新興国の経済の変調もある。何かあったときにどうしようどうしようではなくて、平時から危機管理の体制をつくるというのは、経済においても同様のことです。地方創生についてバラバラいろんな会議があってシナリオを役人が書いてそんなことで本当の会議にならない。きちんとした本質、どこの地域がどのようにして困っているのかという具体的な事例の解決に向けて、人材の管理を中心にやっていくし、中小企業の経営者が何に一番悲しんで苦しんでるのかということに、わかってるよねっていうそういう会議をつくることであって、乱立させることは全く考えておりません。

質問者)先ほどの討論をお伺いしていて驚いたのですね。財政再建、財政健全化という言葉が全く聞かれなかったことです。これは自民党員だけでなく、国民もやはり将来財政どうなるのかという不安は持ってると思うんですね。それで安倍政権が発足して、2020年度に基礎的財政収支をプライマリーバランスを均衡させるという目標を持っていたわけですが、結局これは達成できず、先ごろ、2025年度まで先送りしました。そして、消費税率の引き上げも二度先送りしました。そして、この消費税率を来年秋に10%にするわけですが、これは、安倍政権が発足する前に、与野党の3党合意で決めた水準です。で残り3年で、社会保障改革などやられるという事ですが、その3年間で、10%より先の消費税率引き上げを含むですね、財政健全化の計画をきちっとお示しになるおつもりは、安倍総理にあるのか。あるいは25年度というのはもう総理がいらっしゃらないので、もうそれは全部次の政権に総理にお任せということなのか、その財政再建へのご覚悟をお伺いしたいと思います。

安倍)税収はですね、国・地方合わせて、政権交代して24兆円増えました。地方税収は、過去各最高40兆円を超えているということでございますし、そして国の税収もですね、60兆円が目前であります。過去最高を超える事がですね、目前になってきています。しかし、前回、消費税を3%引き上げた後ですね、消費が相当落ち込んだ。落ち込んだのみならずですね、いわば経済の成長についても、これがこうではなくて、この角度が下がってしまったということに、私たちは注目をしています。そうしたことを踏まえて、消費税の引き上げを延期した、あれは私は正しい判断だと思っています。そうでなければもっとこの角度は下がったかもしれないということでありました。結果として税収自体も増えていかないかもしれない。元も子もないわけであります。

そこで、では財政再建どうするのか、我々も努力をしています。税収が増えている中において、国債の発行11兆円も減額をしています。そして、新たなPB黒字化目標を2025年度にしまして、具体的な計画を策定をしています。この具体的な計画に沿ってですね、財政健全化をしっかりと実行してきたい。もちろん25年ですから、次の3年では到達できませんが、なるべく早くですね、到達できるように、しかしと同時に、来年の消費者の引き上げについては予定通り引き上げていきたい。ただ軽減税率も今回行います。そして今まで8割を借金返しに使っておりましたが、半分は子育ての支援のために使います。ですからマクロ的な衝撃は少ないんだろうと、こう思いますし、また車やですね、住宅等の耐久消費についてはですね、さまざまな対応を考えていきたいと思っておりますし、商店街や中小企業、小規模事業者に対する目配りもしていく、なるべくですね、大きな反動減につながらないような、きめ細かな対応をしていきたいと、こう考えています。

~外交政策について~

質問者)続いて外交についてお伺いします。私、率直にいって、一昨日、プーチン大統領が無条件で平和条約を結ぼうよと言ったのは驚きました。それは要するに、領土問題を確定して平和条約を結ぼうっていう日本政府の考え方をプーチンさんは理解していなかったのかと。22回安倍さんお会いになって、2人きりで何時間もお会いになってっていうのを経て、その共通認識すらなかったんだかなあっていうふうに思ったもんですから大変驚きました。これは結局どうやって立て直していかれるつもりですか。

安倍)これ結構、専門家はですね、あなたとは結構違う考え方、持ってる人多いんですよ。日露関係をずっとやってこられた方はね、ずっと見てきて、私もですね、この日ロ交渉を始めるにあたって、1955年に松本さんとマリクとですね、交渉始めますね。その後、重光さん、河野一郎、ずっと会談記録、秘密交渉の部分についても読んできた。これほとんど表に出てきていません。その上において、ずっと会談を行ってきました。さまざまなことを話しています。そこでプーチン大統領が述べたこと、さまざまなですね、言葉から、サインを受け取らなければならないんだろうと思います。

1つは、平和条約ちゃんとやろうよと言ったことは事実です。もちろん日本の立場はですね、領土問題を解決をして平和条約を締結する。これはもうその立場でありますし、それについては、あの発言の前も後もちゃんと私は述べておりますし、プーチン大統領からの反応もあります。でもそれは今私申し上げることはできません。交渉の最中でありますから。そこでいわば私はですね、プーチン大統領の平和条約を結んでいくという真摯な決意を長門会談のあとの記者会見で表明をしています。つまり平和条約が必要だということについての意欲は示されたのは間違いないんだろうと思います。そこで申し上げることができるのは今年の11月、12月の首脳会談、これは重要な首脳会談になっていくと、こう思っています。

質問者)今のおっしゃり方を聞いても思うんですけども、みずからの時代にですね、何とかするぞっていうことをおっしゃってきていてですね、非常に期待を持たせてると思うんです。国民に対して。何かそれが非常に無責任に聞こえてしまうんですけども。そのあなたの期間中に何とかしなきゃいけないっていう言い方があまりに、前のめりではないかと思うんですがいかがですか。

安倍)それでは私の時代にはできませんと言ったほうがいいんですか。それはですね、いわば、こういう問題はどうするか、今までのあれを見てきました。例えば河野一郎が乗り込んでいって、私の責任でやる、鳩山さんも私の時代にやると言ったから前に進んでいくんですよ。私の時代ではではなくて、代を継いでやってきますよと言ったらできませんよ。なぜかっていうことを申し上げましょうか。それはですね、いま北方四島は残念ながら、ロシア人しか住んでいない。彼らが今、実効的に彼らがあそこを支配しているという状況があります。この状況、彼らは、これを変えるというインセンティブを与えるのは相当難しい。ですから私が意欲を見せない限りですね、これは動かないんですよ。今まで1ミリも動いてこなかったじゃないですか。ですから、だから今回は長門会談によってですね、共同経済活動、スムーズには行っていませんが、ウニ等については合意しましたよ。あそこに日本人が、日本の、法的立場を害さない形で行って作業する、四島でね、これ初めてのことですよ。そして四島の元島民も、今まで飛行機で行けなかったんですよ。墓参が。それが2年連続でできています。そういうところも、そういうところ一切、ごらんにならないから、そういうところもですね。ちょっと待ってください。そういうところも出てきたというのは、私が「あなたとやろう」ということを示しているからですね、これは前に進んでいるんであって、はすに構えてですね、「そう簡単じゃないよ」と私が言い続けたのであれば、まさにこれは1ミリも進まないどころか、後退していくというのが私がプーチン大統領とですね、ずっと会談してきた結果です。

かつてはですね、ソ連時代には、私の父も外務大臣やっていました。外相会談をやることすらとても難しかった。首脳会談だってできなかった。やっとこれだけ頻繁にですね、頻繁に首脳会談ができるようになったというのは、やっぱり今の時代になって、私とプーチン大統領が共に平和条約を私たちの手でやろうということを話しているからです。これは別に期待感を持たせる、高い期待感を上げていくっていう、できなかったときは、政治的にダメージ大きいですから、むしろなるべくそうではないことを言いたいんですよ。でもそれを言わなければ、これは進んでいかないから私だってある種リスクを取ってですね、申し上げているわけであって、それをそういうふうに誤解されると私も大変つらいところが、あるわけであります。

~拉致問題について~

質問者)私の責任という意味ではね。今、石破さんにもお伺いしますけども、この拉致問題をどうするかという、安倍政権は一貫して拉致問題解決できるのは、安倍政権だけだと、そう言われてたわけですよね。一体どうなってるのか。もうこれはご家族の方も相当高齢になってるというところでその一体、現状はどうなってるのか、見通しはあるのか。ということをまず安倍さんにお伺いしたい。

安倍)拉致問題を解決できるのは、安倍政権だけだと私が言ったことはございません。これは、ご家族の皆さんがですね、そういう発言をされた方がおられることは承知をしておりますが。ですから私も大変大きな責任を感じております。あの2002年ですね、羽田に5人の被害者の方々が帰国をされて、家族の方と抱き合っていた。横田滋さん、早紀江さん滋さん会長を務めておられましたが、そこにおられた。しかし残念ながらそこにはめぐみさんの姿なかった、涙を流しておられた。なんとかですね、ご両親の手で子供たちを抱きしめる日を迎えたいと思ってずっとやってまいりました。そこで先般、米朝首脳会談が行われましたし。そして、そこで拉致問題について私の考え方、日本の考え方を金正恩委員長に伝えました。次は、私自身が金正恩委員長と向き合い、この問題を解決しなければならないと決意しています。もちろん相手があることでありますが、そう簡単ではありませんが、あらゆるチャンスを逃さずに…

質問者)進んでるんですか?

安倍)これは、あらゆるチャンスを逃さずにそのチャンスをつかみたいと。こう思ってます。あの今、どういう交渉しているかということはもちろん申し上げれませんし、どういう接触をしてるかということも申し上げることはできませんが、あらゆるチャンスを逃さないという考え方のもとにですね、今申し上げた、決意のもとに進めていきたいと思ってます。

質問者)石破さんならどうします?

石破)それは平壌に、日本の、東京に北朝鮮の、連絡事務所を置くところから始めなければいけないと思っています。つまりストックホルム合意で、北朝鮮がいろんなことを言ってきた。だけど、これは信用ならないということで無視することになっちゃったわけですね。それから足がかりは何もなくなっちゃった。で北朝鮮とアメリカが何で話をするに至ったかってのは、それは圧力が加わったからということもあるでしょうけど。中国の後ろ盾というのがはっきりした。アメリカまで届くミサイルの技術に自信を持ってる。核の小型化にも。拉致問題は日本の話なので、外国にお願いしてどうのこうのという話ではありません。そして外交交渉ですから、一つ一つ確認をしていかなければ前進はないのであって、向こうがいろんな情報を出す、じゃあそれは本当なのかということを日本として確認をしていかなきゃいかんでしょ。一つ一つ積み上げていって、お互いが連絡員事務所を持って、向こうも出す情報をきちんと日本国として確認をしていく、その末に、この解決はあるのだと思っています。着実にやっていかなければならないし、北朝鮮は北朝鮮として、体制の生き残りをかけて、ものすごく大きな絵を書いてるんです。我々として、それも念頭に置きながら、一つ一つ着実に少しずつ進んだね。その先に拉致問題の解決があるということは絶対に忘れてはならないことです。

質問者)拉致問題ですね、一つ懸念していることがあるんですね。安倍さんは拉致被害者をですね、生きて全員奪還ということをずっとおっしゃっていたと思うんですね。ところが北朝鮮の言い分は、政府認定の拉致被害17人のうち、5人は蓮池さんたちで返したと。それから4人は未入国、8人は亡くなっているという、彼らは情報を出してます。でそれは多分一貫して変わっていないのかと思いますね。その事実認識の差がですね、埋めることをしなかった、埋める努力をしなかったのがですね、拉致問題がここまで長引かせてきた一つの要因だと思うんですが、そこで質問です。拉致問題のゴールがですね、安倍さんの頭の中の一体どこにあるのか。何が解決すれば、拉致問題の解決になるのか。安倍さんがずっと全員奪還、生きて奪還とおっしゃった中にですね、安倍さんとして本当に確証があったのかどうか。もしそれが不都合な真実が出てきたらですね、どういう責任をおとりになるのか教えてください。

安倍)埋める努力をしなかったとおっしゃいましたが、埋める努力というのは北朝鮮の言い分を私達が飲めと言うことなんですか。

質問者)いや、違います。向こうの言い分も聞き、検証することです。相互に納得のいくような形で。

安倍)これは今検証するとこうおっしゃいましたね。つまり日本人を拉致したのは彼らです。一体どうやって何人拉致をしているかということは、全貌は私達は分からない。はっきりと認定できているのは、今言われた17人であります。そこで死亡したというですね、確証が、我々、彼らが出していないわけです。彼らが送ってきた遺骨は実は違った。であるならば政府としては、生きてるということを前提に交渉するのは当たり前じゃありませんか。私達がそうではないということを疑っていますということになればですね、彼らは自分たちが言ってる通りでしょうということになるわけであります。

拉致問題を解決をするというのは、彼らがまさに実際に実行しているわけでありますから、それを正直に私たちを納得させるということに他ならないわけでありまして、これはまさに実行したのは彼らであって、拉致をされたのは日本側であります。その観点をですね、忘れては、まさに北朝鮮の思うつぼなんですよ。この思うつぼにはまってはならないわけでありまして、我々が死亡ということを確認できない以上は政府としてですね、生きているということを前提にですね、交渉しなければならない、これ当然のことなんだろうと思います。そういう観点に立って今交渉しているということであります。

~憲法改正について~

質問者)憲法改正についてお伺いしたいんですけど、石破さんにまず。先ほどのお話の中でも極めて、自衛隊違憲論の余地が残らないようにきちんとやらなければいけないと。そのとおりだと思うんですが、非常に基本的なことだと思う。しかしその一方でね、優先順位は低いと。やるべきは合区解消だと緊急事態だと。根本的な問題を提起してるはずなのに、だったらそれに最優先できちんと自衛隊を位置付ける。そのため9条を何で最優先にならないか、その辺がよくわからないことが一点と。もう一つは、これは共産党も含めて賛同が得られるものっておっしゃってますね。聞こえはいいんですけどね。そんな共産党は憲法改正に反対なんだから賛同得られるわけがない。ということは結局やらない、ということを意味しはしないかと。いかがですか。

石破)今国民で自衛隊を違憲って思ってる人が、読売新聞の調査だと1割もいない。自衛隊に対して好感を持ってらっしゃる国民は9割です。私も長く国会で答弁してきましたが、自衛隊違憲論争をやったことがない。むしろ、この護衛艦は必要最小限度を超えるのか、超えないのか。この自衛隊の行動は交戦権に当たるのか当たらないか。そういう答弁をずっとしてきました。仮に自衛隊を憲法上位置づけても、その問題は残ります。憲法の問題は残ります。そこが本質です。書けばいいということとは思っていません。でもその他の本質の問題は残るんです。私はそれでいいと思わない。合区はこのままほっとけば4年後にもっと大きな形で来ます。これから先、定数を増やすなんてことが国民の理解が得られるはずがない。衆議院、参議院2つあるんだから。参議院は6年の任期、高い見識、少数意見の尊重、それをきちんと書かないと、合区が続く。私はそのことがいいことだと思っていないんで、期限があります。

共産党も含めてとおっしゃいました。橋本さん多分、自民党の憲法改正草案をお読みいただいたことだと思います。共産党というのはわかりません。ですけど改正草案の中に政府は国民に対して説明する責務を負うという条文を我々は書きました。国民の権利と義務の章に書きました。自民党が書いたんです。これ共産党さんでも何でもいいんですけど、どういう理由で反対するんですかね。私は一つでも多くの党が賛成してくれるもの。そして本当に時限性のあるもの。9条の改正は、本質をきちんと改正をしないままに書けばいいでしょうということでもないし、これまた読売さんの調査ですけれど、2項を直しましょうっていう方のほうが今のままでいいですよっていう人より多いんです。きちんと誠心誠意説明してご理解をいただけないなら別だけど、ご理解をいただく努力を一生懸命やってくことは国にちゃんと向き合うってことで、私は政治家としてその使命を放棄したいと全く思っておりません。

質問者)安倍さんについてねお伺いしたいんですけど、そもそも安倍さんは、2項の削除論だったじゃないですか。変わったのはなぜなのか、これはやはりあまり現実的じゃないなと、削除に対して反対論が多い、なかんずく与党である公明党に慎重論が多い。であるならば、ここは公明党に配慮しよう、あるいは現実可能性を考えようと、ということで、2項は残したまま火種は残るけども、しかしそれは目をつむって新たな条項をつくると、こういうことだったんですか。

安倍)政治家というのはですね、学者でもありませんし、いわば評論家でもございません。いわば、正しい論理を述べていればいいということではなくて、経済においてはそれを政策として実行し結果を出していくことだろうと思います。そしてこの憲法論争において9条の問題、自民党結党以来の大きな課題であります。でも残念ながらまったく指一本触れることができなかった。国民投票に持ち込むことももちろんできない。その3分の2、衆参が発議できないからです。国民のみなさんが賛成にしろ反対にしろ、自分たちの意見を表明する機会がなかった。国会の中に閉じ込められているんです。

では、今、自衛隊の諸君が、誇りをもって任務をまっとうできる、環境を作ってくことは私の責任だと思ってます。もちろん、自衛隊日々の活動、今回の北海道胆振東部地震におきましても大変な活躍していただいて感謝しています。でも先ほど共産党の話でましたよね。共産党は明確に違憲という立場です。そして、すでに彼らはすべての憲法改正に対する行動に反対するということを明確に打ち出している。これは変わらないです、共産党ですから、そして実はさまざまな催しがあります。共産党と…共産党じゃない、自衛隊とですね、地域の人たちと。でもそういうの結構反対運動されていて、中止になったものも随分あるんですよ、実際、実態としては。ですからそういう中、そういう状況やっぱり変えていく必要がありますよね。我々は国旗国歌法を作って、それまでさまざまな問題が起こってきましたが、ほとんどなくなってきました。まあ、ですから我々の責任としては、まず与党でですね、与党で十分に、与党の中で賛成を得られるそういう条文にしていくという責任が、私は自由民主党のリーダーとしてはあるのではないかと考えたわけであります。

質問者)憲法について最後一つお聞きしたいんですけど、安倍さんは、憲法改正の自民党案を次の国会にも出そう出そうとおっしゃって号令をかけて、自民党に向かって号令をかけているようにお見受けしますが、基本的に憲法改正は国会が発議するものであると。一方で、先ほどちょっと取り上げました、モリカケ問題に関して言えば、参考人招致は国会がお決めになることと、全く号令もかけない。つまり同じ自民党に対して号令をかけるべき2つの話だと私は思うんですが、ダブルスタンダードじゃないんですか。

安倍)それはよく御理解をいただいてないんだと思いますね。2つの出来事について。まず、いわば国会でですね、証人を呼ぶ呼ばない、参考人を呼ぶ呼ばないのは、国会の委員会が、理事会で決めることです。政府ではなくて、まさに国会、与野党で構成している理事会で決めることであります。一方ですね、今申し上げたこの憲法について、私が国会に提出するかどうか最終的な権限を、私は実行しようとは思っていません。でもどっかでメドをつけなければいけない。第一党ですからね。そのメドをつけるということについて申し上げているわけであって、決めているのは本部長の細田さんがですね、しっかりと中で議論して決めていただければいいと、私は一つのメドとして、提出をするべきだとこう言ってるわけでありまして、憲法のようなですね、大事業ですよこれは、大事業で結党以来の自由民主党の方針でありますから、これはまさにその党首として、基本的な考え方を述べるのは、わたしは当然のことではないかとこう考えています。

~総裁選挙について~

質問者)ほんとに最後になっちゃうんですけど、今回はいろんな災害もあって事実上、1週間の総理大臣を決める総裁選挙でした。アメリカ大統領選は制度は違うんですけど、1年以上やっている。これは健全な姿なのか。総理大臣を決める選挙が7日に告示され20日に投票というのが本当に健全なものか。変えていかなければ、候補者の当事者として、だから私は変えないといけないと思いますか。

石破)それは私たちは災害もあった。だけども総理大臣選びなんだから、国民に向けて安倍さんはこう思う、私はこう思うとそれをできるだけ多くやって、国民に見てもらうのは、自民党の責務だと思いますよ。それをやらないのは、国民に向けて語らないってことだと思いますよ。少なくとも私たちは災害対応も大切です。だったら延ばせばいいじゃないですか。その一番大事な期間に外遊を5日なさる。そうであれば、外遊は大切でしょうよ。期間を変えればいいじゃないですか。なんで東京の街頭もなくなり、大阪の街頭もなくなり、福岡の街頭もなくなり、国民にむけて語るの、それが自由民主党の真骨頂だと。私はそう思っています。国民から逃げてはいけない。

安倍)大統領選挙というのは、まさに共和党と民主党で争うわけであります。1年ちかくやります。で予備選挙を行いますよね。議院内閣制のところとはだいぶ違うんです。先般、オーストラリアでもリーダーシップチャレンジ行いましたね。ああいうものは現職に対してチャレンジする場合はたった1日ですよ。国会議員だけで決める。イギリスにおいてもですね、いわば党で正式な任期ごとに党の党首を決めるという選挙。ドイツもありません。現職が居る場合はですね。その場合はリーダーシップにチャレンジする場合はほんの数日間。なんで数日間でやっているかというと政治的な空白を与党の中の戦いで生まないためなんです。与党の中で。

今、石破さんが延期しろとおっしゃいましたが、23日からですね、一方、私は国連総会に行って日米首脳会談等もあるんですよ。それは28日ぐらいまでかかります。ですからじゃいつの時期に行けばいいのか、でそのあと日・メコンの会議もあります。そしていよいよ補正予算等々の仕事もありますから、いわば現職でやっているときに延ばすという期間というのは、石破さん、そう簡単に出てこないんですよ。そのあとAPECもあればEASもありますし、G20もありますよ。ですからそれはじゃあ、ほっといておいて党内の党首選びを優先しろということには私はならないんだろうと。私もですね、そりゃ総理大臣としての仕事がありますが、誠心誠意ちゃんとやっていきたいと思いますし、まだ東京での演説会を私はやめろといったことは1回もありませんし、我々としては19日にですね、これ最後になってしまいますけれども、これ国民の皆様に訴えようという形で東京で演説会をやりたいと、こう考えておりますから、できるだけ多くの皆様にですね、足を運んでいただきたいと、こう思っています。

(討論会第1部の内容はこちら