力で党勢拡大」玉木氏
国民民主党 新代表に選出

国民民主党の代表選挙は4日に国会議員らの投票が行われ、いわゆる「地方票」と合わせて開票された結果、玉木共同代表が新しい代表に選出されました。

結党後初めてとなる国民民主党の代表選挙は4日午後、東京都内で臨時党大会が開かれ、立候補した津村元内閣府政務官と玉木共同代表が最後の演説を行いました。

この中で、津村氏は「このままの道を行けば、国民民主党に未来はない。現状を打破し、一日も早く党の支持率を上げ、本気の野党共闘の先頭に立って身を粉にして働きたい」と訴えました。

一方、玉木氏は「いま1度、党勢を拡大し、国民の信頼を得られる政党にするチャンスを与えてほしい。政権にチャレンジする党に育て上げるため、火の玉となって取り組む」と訴えました。

このあと、国会議員と国政選挙の公認候補予定者による投票が行われ、地方議員と党員・サポーターのいわゆる「地方票」と合わせて開票された結果、津村氏が74ポイント、玉木氏が204ポイントを獲得し、玉木氏が選出され、引き続き代表を務めることになりました。

玉木氏は衆議院香川2区選出の当選4回で49歳。結党されたことし5月から共同代表を務めていて、新代表としての任期は2021年9月までの3年です。

新しい代表に選出された玉木氏は「私たちが置かれている環境は大変厳しいものがあるが、きょうから力を合わせて、全力で党勢の拡大や、国民のための政治をともに作っていこう。その先頭に立ち、全力で取り組む」と述べました。

11日に新執行部発足の方針

玉木新代表は記者会見で、今後の党運営について、「いちばん鋭く、安倍政権に切り込んでいる政党だという姿勢を見てもらうため、論戦の先頭に立って、ばったばったなぎ倒したい」と述べました。

そして、新たな執行部について、「来週11日に両院議員総会を開催し、幹事長などの人事を決定したい。適材適所で人事を行って、来年、統一地方選挙や参議院選挙もあるので、選挙重視の体制を構築したい」と述べました。

また、野党連携の在り方について、「国民から見て、わかりやすい構図が大切なので、選挙と国会対応は一枚岩でやる。秋の臨時国会が始まるまでに、協力できる党や会派に統一会派の結成を呼びかけたい」と述べました。

幹事長人事が焦点に

国民民主党では、結党以来、支持率が低迷していることから、党内には、古川幹事長ら、今の執行部の刷新を求める意見が根強くあるほか、離党を模索している議員もいます。

また、玉木氏は、来年の参議院選挙では、定員が1人の選挙区での勝敗が重要になるとして、候補者を一本化するため、ほかの野党と調整を行う必要があるという認識を示していて、新執行部では、党運営の要となる幹事長人事が焦点となります。

大塚前共同代表「玉木新代表のもとで一致結束」

国民民主党の大塚前共同代表は記者団に対し、「玉木新代表のもとで一致結束し、新たな1歩がスタートすることをうれしく思う。新代表には、『もう1度、本格的な政権交代が必要だ』と国民に理解してもらうことで、党に対する認識を高めていってもらいたい」と述べました。

津村氏「ノーサイド 党務をまい進したい」

代表選挙で敗れた津村元内閣府政務官は「意義のある代表選挙で、党の政策やチームの力が国民に届くきっかけとなった。両陣営とも、パーフェクトのノーサイドを共有していると思うので、代表選挙に伴うマイナスの要素が生じる懸念は一切ない。今後とも、つかさつかさで党務にまい進したい」と述べました。

牧氏「野党結集へ仕切り直しを」

津村氏の陣営で選挙対策本部長を務めた牧義夫衆議院議員は記者団に対し、「玉木氏も野党の結集を訴えていたので、考えはほぼ一致すると思うし、路線の対立はないと期待している。野党の結集に向けて、謙虚に、もう1回、仕切り直さなければならない」と述べました。

立民 福山幹事長「切さたく磨して活動を」

立憲民主党の福山幹事長は記者団に対し、「安倍政権に対じする野党として、切さたく磨して活動していけるよう健闘してほしい」と述べました。

一方、福山氏は、来年の参議院選挙に向けて国民民主党の玉木新代表が共同の選挙対策本部の設置を訴えたことについて「いわゆる1人区では野党6党派で候補者を一本化して戦うことがわれわれの原則なので、野党が共闘するのは当然だが、共同の選挙対策本部は異なる政党なので今のところは現実的だと思わない」と述べました。