参議院石川選挙区補選 自民 前議員 宮本周司氏が3回目の当選

夏の参議院選挙の前哨戦となる参議院石川選挙区の補欠選挙は、自民党の前の議員で公明党が推薦した宮本周司氏(51)が3回目の当選を果たしました。

参議院石川選挙区の補欠選挙の開票結果です。

▽宮本周司、自民・前。当選。18万9503票。

▽小山田経子、立民・新。5万9906票。

▽西村祐士、共産・新。1万8158票。

▽齊藤健一郎、N党・新。9430票。

自民党の前の議員で公明党が推薦した宮本氏が、立憲民主党の小山田氏らを抑え、3回目の当選を果たしました。

宮本氏は石川県能美市出身の51歳。
平成25年の参議院選挙の比例代表で初当選し、経済産業政務官などを務めたあと2期目の途中で今回の選挙に立候補しました。

選挙戦で宮本氏は、国会議員としてのこれまでの経験をいかし、新型コロナで傷んだ地域経済の再生に取り組むことなどを訴えました。
また、岸田総理大臣をはじめ党幹部が相次いで応援に入るなど、党本部からの全面的な支援を受けました。

その結果、自民党や、推薦を受けた公明党の支持層だけでなく、いわゆる無党派層からも幅広く支持を集めました。

宮本周司氏は「これからの国を引き続き守っていける政党、政権が、自民党・公明党の連立与党、岸田政権であると県民の皆さんから支持を頂いた。夏の参議院選挙に向けて必勝の流れを作ることができたと思っている」と述べました。

その上で、今後の抱負について、「物価の高騰などへの緊急の経済対策は、すぐに現場に戻り、取り組んでいきたい。新型コロナ対策では、政治の役割をしっかり果たし、医療がひっ迫しないように、安全な環境を作り、経済活動と社会活動との両立の実現のためにまい進していきたい」と述べました。

石川県選挙管理委員会によりますと、今回の参議院石川選挙区の補欠選挙の投票率は29.93%で、3年前の選挙より17.07ポイント低くなり過去最低となりました。

自民 茂木幹事長「勢いを夏の参院選にしっかりつなげたい」

自民党の茂木幹事長は、党本部で記者団に対し「参議院選挙の前哨戦と位置づけられた補欠選挙で勝利を飾ることができ、この勢いを夏の選挙にしっかりつなげていきたい。直前の知事選挙は保守分裂となったが、公明党からも推薦をもらい、挙党態勢で臨んだことが大きな勝利につながった。引き続き、緊張感を持って夏の選挙に向けて準備を進めていきたい」と述べました。

公明 高木選対委員長「コロナ対策やウクライナ対応などが評価」

公明党の高木選挙対策委員長は「岸田内閣の発足後、半年が経過する中での国政選挙であり、新型コロナ対策や、物価高騰対策、ウクライナ情勢への対応などが評価され、今後の取り組みへの期待があらわれた。この結果が弾みとなり、参議院選挙での与党の勝利につながるよう取り組んでいきたい」というコメントを発表しました。

立民 大西選対委員長「今後の党勢拡大に向けた布石」

立憲民主党の大西選挙対策委員長は「党の基盤が弱いとされる石川県で、充実した選挙戦となったことは、今後の党勢拡大に向けた布石となる。結果は残念だが、選挙戦で『地方や生活が疲弊していく現状に今の政権は応えていない』と思う人が数多くいることを実感した。夏の参議院選挙に向け、『生活安全保障』を掲げ、現政権に代わる選択肢を明確に示し、党一丸となって取り組んでいく」というコメントを出しました。

共産 小池書記局長「今回の成果と教訓をいかし参院選に全力」

共産党の小池書記局長は「ウクライナへのロシアの侵略という蛮行が続くなかで、世界がいかにこれを止めさせるのかが大きく問われる選挙となった。平和の問題でも、暮らしの問題でも、岸田政権と正面から対決し、日本の進路をきし鮮明に掲げているのが共産党であることが浮き彫りになった。今回の成果と教訓をいかし、夏の参議院選挙での躍進へ全力を尽くす」というコメントを出しました。

社民 服部幹事長「野党側が候補者を一本化できず支持票が分散」

社民党の服部幹事長は「野党側が候補者を一本化できず、野党支持票が分散したことや、選挙戦が盛り上がりに欠け投票率が低かったことなどが影響した。夏の参議院選挙では、野党共闘も強めながら、支持拡大に全力をあげ、平和と憲法9条を守り抜くため全身全霊で闘う」というコメントを出しました。