岸田首相 東京緊急事態宣言
現時点では検討せず

東京都内の病床の使用率が都が緊急事態宣言の発出の要請を検討するとしている50%に迫る中、岸田総理大臣は去年夏に比べ重症者用の病床などは確保されていると指摘し、現時点で東京都を対象とする宣言の発出は検討していないという認識を示しました。

新型コロナの急速な感染拡大が続く中、各地で病床の使用率が上昇していて、東京都内では30日の時点で48.5%と都が緊急事態宣言の発出の要請を検討するとしている50%に迫っています。

これに関連し、岸田総理大臣は記者団に対し「緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は病床のひっ迫度に重点を置いたレベル分類を参考にしながら総合的に判断するという考え方で臨んでいる」と述べました。

そのうえで東京都内では感染者数が多かった去年8月、新型コロナ患者用の病床は満床の状態だったものの、その後、確保を進めて稼働率を上げた結果、現在は新型コロナ患者用の病床全体で48.5%、重症者用で37.6%にとどまっていると指摘しました。

そして「重点措置などの効果をしっかりと確認し事態の推移なども見て総合的に判断するというのが国としての基本的な考え方だ。少なくとも現時点では緊急事態宣言の発出は国としては検討はしていない」と述べました。

官房長官「指標を満たせば機械的に発出する運用 なじまない」

松野官房長官は午後の記者会見で、岸田総理大臣が現時点で東京都を対象とする緊急事態宣言の発出は検討していないという認識を示したことについて「宣言は強度の私権制限を伴うものであり、社会経済への影響が大きいため慎重に判断する必要がある。一定の客観的な指標を満たせば機械的に発出するといった運用にはなじまない」と述べました。

また東京都で高齢者の感染が急増していることなどをめぐり「これまで準備してきた保健・医療提供体制を稼働させていくことが対応の基本だと考えている。拡充してきた医療体制を機能させ、各都道府県との密接な連携のもと高い警戒感を持って対応に当たっていく」と述べました。

小池都知事「病床使用率の中でも重症や中等症を見ていく必要」

小池知事は31日夜、都庁で記者団に対し「かねてから『感染をとめる、社会はとめない』、もっとわかりやすく言うと『命と暮らしを守る』と申し上げてきた。病床の使用率が49.2%というのが、きょうの数字だが、その半分を70代以上の高齢者が占めている。高齢者、特にオミクロン株の特性に合わせた形で検討していかなければならない」と述べました。

そのうえで「命を守るという観点からも、病床の使用率の中でも、重症や中等症を見ていく必要がある。専門家の声なども聞きながら考え方を示していきたい」と述べ、病床全体の使用率だけでなく、重症や中等症の人の状況などにも注目する必要があるという考え方を示しました。

東京 新型コロナ感染確認 月曜では初の1万人超

東京都内の31日の感染確認は1万1751人で、月曜日としては初めて1万人を超えました。
また31日までの7日間平均は前の週のおよそ1.8倍となり、増加の割合が徐々に下がってきていますが、都の担当者は「今の数字をもって、感染が落ち着いてきているとは思えず、安心できる状況ではない」として、引き続き、感染防止対策の徹底を呼びかけています。

東京都 新型コロナ 自宅療養者 初めて7万人超える

東京都内で新型コロナウイルスの感染が確認された人のうち、自宅療養中の人は31日時点で初めて7万人を超えて、7万1960人になりました。

都内の自宅療養者は感染の急速な拡大にともなって、かつてないペースで増加していて、1月27日に5万人、28日に6万人をそれぞれ超えていました。