「それぞれの場で対応
圧力はかけない」竹下氏

自民党総裁選挙をめぐり、竹下派を率いる竹下総務会長は9日、長野市で開いた派閥の会合で、派閥として支持する候補者を一本化することはできないとして事実上の自主投票とする方針を正式に表明しました。

会長を務める竹下総務会長は、来月の自民党総裁選挙への対応について「衆議院は安倍総理大臣を支持する人が大勢で、参議院は石破元幹事長を支持する人が大勢だ。私はできれば一本化したいという思いを強く持ってやってきたが、それはできないと判断した」と述べました。

そのうえで竹下氏は「衆議院、参議院、それぞれの立場で対応し、衆議院側でも石破氏などを支持することには圧力はかけないことも申し合わせた。それぞれが国会議員として総裁選挙に臨むことになる」と述べて、事実上の自主投票とする方針を正式に表明しました。

これによって石破元幹事長は、竹下派の参議院側から石破派以外で初めてまとまった支持を得る見通しとなり、まだ態度を決めていない議員や党員票の動向に影響を与えることも予想されます。

額賀元財務相「総裁選後は一致結束」

派閥の前の会長で、最高顧問を務める額賀元財務大臣は記者団に対し「それぞれ衆参の立場を尊重し総裁選挙に臨むというのが原則で、総裁選挙が終わったら派閥として一致結束してやっていくことをみんなで確認した。3年後は派閥から総裁候補を出して一致結束を図ることもお互いの共通認識となった」と述べました。

吉田参議院幹事長「どちらにしろ結束して政権応援」

参議院側の対応を一任されていた吉田参議院幹事長は、記者団に対し「衆議院側と参議院側の違いがあり、幹部がじっくり話し合って『こうせざるをえない』と最良の方法をとった。継続して安倍総理大臣が政権を担えるか、新政権ができるかわからないが、どちらにしろ一致結束して政権を応援する。わだかまりをなくしながらやっていく」と述べました。