衆院選 公示 最大の焦点は
連立政権継続か 政権交代実現か

第49回衆議院選挙が19日公示され、12日間の選挙戦がスタートします。
今回の選挙は、与党が過半数の議席を確保して、連立政権を継続するのか、野党が勢力を伸ばすして、政権交代を実現するのかが、最大の焦点となります。

第49回衆議院選挙は19日公示され、小選挙区と比例代表合わせて465議席をめぐって争われます。

4年ぶりとなる今回の政権選択の選挙は、与党が過半数の議席を確保して、連立政権を継続するのか、野党が勢力を伸ばして、政権交代を実現するのかが、最大の焦点となります。

289ある小選挙区のうち、与党側はほとんどの選挙区に候補者を擁立する一方、野党側はおよそ210の選挙区で候補者を一本化するなど、与野党対決の構図が鮮明になっています。

また今回は、新型コロナウイルスの感染拡大後初めての全国規模の国政選挙となることから、今後の感染対策や経済の立て直しなどをめぐって論戦が交わされる見通しです。

立候補の受け付けは、小選挙区は各都道府県の選挙管理委員会で、比例代表は総務省にある中央選挙管理会で、いずれも午前8時半から行われます。

各党が声明など発表

衆議院選挙の公示にあたって、各党は声明などを発表しました。

▽自民党は「コロナ禍という国難の状況にあって、この国の政策課題を誰が解決していくのか、これからの新しい時代をどのように創り出していくのか日本の未来を国民に問う重要な選挙だ。自民党は感染症から命と暮らしを守り抜くとともに傷んだ日本経済を立て直すため『新しい資本主義』を着実に進め『成長』と『分配』を柱に日本経済を新たな成長軌道へと乗せていく覚悟だ」としています。

▽立憲民主党は「ほぼ10年ぶりに野党第一党が定数の過半数の候補者を擁立し野党連携により、全国で与野党の1対1の構図を作り、現政権に代わる選択肢を国民に提示することができた。繰り返されるコロナ対策の失敗格差を拡大する経済政策や、『隠す、ごまかす、改ざんする政治』を根本から改めてまっとうな政治を実現し、支え合う社会への第1歩を大きく踏み出す」としています。

▽公明党は「衆議院選挙は政権選択の選挙で選択が問われる。国民の命と暮らしを守り、日本を確かな成長軌道に乗せることができるのは、安定した政権担当能力を持つ自公連立政権以外にない。連立政権で公明党は大きな役割を担い、ワクチンの確保や無料接種などを大きくリードした。死力を尽くして戦い抜いていく」としています。

▽共産党は「『安倍・菅政権』を引き継ぐ『岸田自公政権』を続けるのか市民と野党の共闘で新しい政権をつくるのかという政権選択が最大の争点となる選挙だ。国民の願いの実現のためには政権交代しかなく、実現の最大の推進力となる共産党の躍進に全力を尽くす」としています。

▽日本維新の会は「岸田総理大臣は『成長と分配』と声高に叫んでいるが、改革への姿勢は見えず、いったい、分配のための果実をどう生みだしていくのか理解に苦しむ。バラマキ政策を競い合う『無責任野党』も論外だ。改革なくして成長も分配もない」としています。

▽国民民主党は「停滞した日本をどう動かしていくのかが争点となる選挙だ。新型コロナで傷ついた経済と国民生活を立て直さなくてはならない。わが党は積極財政に転換し、総額150兆円の経済対策で『給料が上がる経済』を実現する」としています。

▽れいわ新選組は「25年以上続く不況の中にコロナまでやってきて苦しんでいる。消費税廃止や教育の無償化などやるべきことは山積みで、失われた25年を取り戻す作業の始まりだ」としています。

▽社民党は「最大のテーマは、コロナ禍から市民の生命と生活を守ることだ。暮らしと雇用を立て直し、子どもたちに希望ある未来をつなぐには『社会民主主義』こそが必要だ」としています。

▽「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」は「NHKは受信料公平負担の大原則を反故にして弁護士法違反となる訪問行為を委託業者に行わせ、国民を苦しめている。徹底的に追及する」としています。

金子総務相「積極的に投票参加を」

衆議院選挙の公示にあたって、金子総務大臣は「選挙は、国民が主権者として政治に参加する最も重要かつ基本的な機会だ。有権者の皆様には、積極的に投票に参加し、みずから考え、判断することによって、代表者としてふさわしいと考える方を選出されるよう期待する。候補者や選挙運動関係者には、選挙のルールを順守し、きれいな選挙を行い、国民の信頼と期待に応えられるよう、希望してやまない。選挙の管理執行にあたられる方々は、投票所などでのマスクの着用、定期的・積極的な換気、消毒液の設置などの感染防止対策を徹底し、有権者の皆様も感染防止対策への協力をお願い申し上げる」という談話を発表しました。