野党「会期末に予算委を」
自民「開催は無理がある」

衆議院選挙が今月31日投開票の日程で行われる見通しとなったことを受けて、野党側は、選挙の前に岸田内閣の政治姿勢や閣僚の資質などを十分ただす必要があるとして、会期末の来週14日に予算委員会を開くよう与党側に求めました。

衆議院選挙が今月31日投開票の日程で行われる見通しとなったことを受けて、立憲民主党、共産党、国民民主党の国会対策委員長らは6日、今後の対応を協議しました。

この中では、選挙の前に岸田内閣の政治姿勢や閣僚の資質などを十分ただす必要があるとして、臨時国会の会期末の来週14日に、衆参両院で予算委員会を開くよう求めていく方針で一致しました。

また、自民党の甘利幹事長について、かつて検察の捜査対象となった自身の政治とカネの問題の説明責任が尽くされていないとして、来週13日に甘利氏が出席し、衆議院の政治倫理審査会を開くよう与党側に求めていくことも確認しました。

このあと、安住氏は自民党の森山国会対策委員長と会談して、こうした方針を伝えたのに対し、森山氏は、予算委員会の開催は日程的に厳しいとするとともに、政治倫理審査会の扱いも持ち帰って検討する考えを示しました。

立民 安住国対委員長「議論せず選挙はよくない」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「岸田内閣が掲げる『新しい資本主義』の内容も分からず、『アベノミクス』をやめるのかどうかも分からない。新型コロナ対策の閣僚も全員変えたが菅内閣の失敗を間近に見た人ではなく、教訓を生かせないチームを作ったのはなぜか説明してほしい。議論もせずにとにかく選挙をしろというのは自民党にも決してよい結果にならない」と述べました。

自民 森山国対委員長「予算委開催は無理がある」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「予算委員会については、審議する予算もなく、会期もあり、岸田総理大臣の記者会見で解散の時期がほぼ明確になってきつつあるので、無理があると申し上げた。甘利幹事長の問題は、幹事長に就任した際の記者会見を聞いても、私は整理が済んでいると理解している」と述べました。

立民 枝野代表 ”14日の衆院解散前に予算委を”

立憲民主党の枝野代表は、与党側が予算委員会の開催に応じていないことについて、訪問先の大阪府堺市で記者団に対し「『自民党は変わらない、変われない』ということを象徴している。会期末の来週14日に衆議院を解散するなら、最後に本会議を5分やればすむ。その前の昼間に予算委員会ができない理由にはなっていない」と述べました。

また、かつて検察の捜査対象となった自民党の甘利幹事長の政治とカネの問題について「国会でいずれ説明すると、ご本人が言ってきた。国会で説明しないなら、ちゃんと整合性がとれる理由を説明してもらいたい」と述べました。