自民 総裁選 きょう投開票
上位2人の決選投票確実か

自民党総裁選挙は、29日投開票が行われ、菅総理大臣の後継となる新しい総裁が選出されます。1回目の投票では、いずれの候補者も過半数に届かず決選投票になるのは確実な情勢で、党員票で優位な河野規制改革担当大臣に対し、岸田前政務調査会長と高市前総務大臣の陣営が決選投票で連携し逆転できるかが焦点です。

今月17日に告示された自民党総裁選挙は、河野規制改革担当大臣、岸田前政務調査会長、高市前総務大臣、野田幹事長代行の4人が、国会議員1人1票の「国会議員票」382票と、「党員票」382票の合わせて764票をめぐって選挙戦を展開してきました。

29日は、午後1時から、東京都内のホテルで国会議員による投票が行われ、郵便などによる投票が28日締め切られた党員票と合わせて開票結果が発表されます。

これまでの情勢では、河野氏は、都市部を中心に党員票で支持を広げて優位に立ち、国会議員票は2割台半ばを固めています。

岸田氏は、党員票では河野氏に及ばないものの、国会議員票では、岸田派をはじめ、細田派、麻生派、竹下派に所属する議員に支持を広げ、3割台半ばを固めています。

高市氏も、党員票では河野氏に及ばないものの、国会議員票は2割以上を固めています。

野田氏は、国会議員票の獲得が20人程度にとどまっています。

このように、党員票で優位な河野氏と国会議員票で先行する岸田氏が激しく競り合い、高市氏が追う展開で、1回目の投票では、党員票と議員票をあわせると河野氏がトップに立つ可能性が高いとみられていますが、過半数には届かず、上位2人の決選投票にもつれ込むのは確実な情勢です。

決選投票は、国会議員が1人1票の382票と各都道府県連に1票ずつ割りふられた47票の合わせて429票で争われ、国会議員票の比重が高くなります。

このため、岸田氏と高市氏の陣営は、どちらかが決選投票に進んだ場合には互いに支援に回ることを模索していて、29日の決選投票で連携し逆転できるかが焦点です。