アフガンの輸送任務
“検証したい” 統合幕僚長

自衛隊が行ったアフガニスタンに残る日本人などの輸送の任務について、自衛隊トップの山崎幸二統合幕僚長は9日の記者会見で、自衛隊として今回の任務を総括したうえで、課題を検証したいという考えを示しました。

今回の任務で自衛隊は輸送機3機を隣国パキスタンに派遣し、アフガニスタンからの退避を希望した日本人女性1人を首都イスラマバードに送り届けたほか、アメリカからの要請を受けて14人のアフガニスタン人を輸送しました。

一方、退避の対象と想定していた日本大使館や国際機関で働くアフガニスタン人スタッフなどは、1人も退避させることはできませんでした。

任務終了後、初めてとなった9日の記者会見で、山崎統合幕僚長は「派遣した部隊、隊員は、高い士気と強い責任感で十分に任務を遂行してくれた。派遣に備えた待機部隊をあらかじめ指定したり、毎年訓練を行ったりしてきたことが生きたと思う」と述べました。

そのうえで「在外邦人などの輸送は関係省庁やアメリカ軍、現地の関係者との調整が必要で、そのための関係構築などが非常に重要だと感じた。課題や教訓を洗い出し、今後に生かしたい」と述べ、自衛隊として今回の任務を総括したうえで、課題を検証したいという考えを示しました。