岸田氏が経済政策発表
“所得増加で中間層復活を”

岸田前政務調査会長は先週、新型コロナウイルス対策を発表したのに続き、8日は経済政策を発表しました。

この中で岸田氏は「成長なくして分配はないが、分配なくして次の成長もない」と述べ、小泉内閣以来の新自由主義的な政策を転換し、成長と分配の好循環によって日本型の新たな資本主義を構築すると訴えました。

そして成長戦略として、科学技術分野の競争力を高めるため10兆円規模の基金を創設することや、経済安全保障の担当大臣を置いて、半導体など先端技術への投資を強化するとしています。

また、かつて池田内閣が掲げた「所得倍増計画」を参考に、所得の増加によって分厚い中間層の復活を目指すとしています。

このために、
▽企業に従業員の賃上げを促すための税制措置や、
▽医療や保育などの現場で働く人たちの所得増を検討する委員会の設置、
さらに
▽子育て世帯に対する教育費や住居費の支援などを検討するとしています。

岸田氏は「富む者と富まざる者の格差が生まれ、コロナ禍でさらに広がってしまった。最大のポイントは、一部の人間だけでなく、広く多くの人の所得を引き上げることだ」と述べました。