河野大臣“接種推進で連携”
知事会“50代以下の加速化を”

新型コロナウイルス対策をめぐり河野規制改革担当大臣は、10日、全国知事会とのオンラインの会議で、感染力の強い「デルタ株」の影響で感染が拡大しているとして、ワクチン接種の推進に連携して取り組む考えを強調しました。

この中で、河野規制改革担当大臣は「先月末に、高齢者への2回のワクチン接種をおおむね完了することができた。高齢者が重症化しているケースが目に見えて減っているのは、皆様のおかげで接種がかなり速やかに行われたからだ」と述べました。

また、河野大臣は職域接種について、申請を終えて開始を待つ会場で、今月中にワクチンの供給を始められるよう努めていると説明しました。

そして「『デルタ株』の感染力が強く、感染が拡大しているが、しっかりとワクチンを打って、何とか重症化を抑えていきたい」と述べ、さらに接種を進めるため、知事会と連携して取り組む考えを強調しました。

これに対して、全国知事会の飯泉会長は「経験したことのない『感染爆発』と言ってよく、まさに正念場を迎えている。なるべく早く、希望する国民へのワクチン接種が進むよう、感染状況を踏まえて、さまざまな工夫を凝らしてほしい」と述べ、50代以下への接種の加速化を求めました。

「ワクチン3回目接種 早期に方針を」知事会が厚生労働相に要望

新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、全国知事会の飯泉会長は、田村厚生労働大臣に対し、2回の接種を終えた人に3回目の接種が必要となるかなど、政府の方針を早期に示すよう要望しました。

全国知事会の飯泉会長は、10日夜、田村厚生労働大臣とテレビ電話形式で会談しました。

この中で、飯泉会長は「全国の感染者数は1万人が当たり前という、大変な状況を迎え、パラリンピックの開催に支障を来すのではないかと危惧している。『全国に緊急事態宣言を出したほうがよいのではないか』という意見が非常に多く寄せられている」と指摘しました。

そのうえで、ワクチンの接種について、アストラゼネカが先月、公的な予防接種に加えられたことを踏まえ、異なるメーカーのワクチンを組み合わせて接種する『交差接種』や、2回の接種を終えた人に3回目の接種を行う『ブースター接種』に活用することも含め、早期に方針を示すよう要望しました。

一方、田村厚生労働大臣は、医療提供体制について、感染者が急増している地域でも、中等症以上の人は原則入院とするなどとした政府の方針を改めて説明したうえで「自治体の事情に応じて対応してほしい」と述べ、理解を求めました。