野上農相 熱海市長と会談
盛り土の全国調査検討へ

野上農林水産大臣は、大規模な土石流が起きた静岡県熱海市の市長と会談し、土石流の起点で盛り土が造成されていたことを踏まえ、国土交通省と連携して全国的な調査を検討する考えを示しました。
野上農林水産大臣は20日午後、熱海市の被災地を訪れ、被害状況を視察したあと市役所で斉藤栄市長と会談しました。
この中で、斉藤市長は「土石流発生の原因究明については、国の機関などに委ねたいが、今後、再発防止策をいかにつくるかが大きなテーマだ」と述べ、盛り土をめぐる国の規制強化を求めました。
また、土石流によって、海に土砂が流入し、最盛期を迎えるアワビやサザエなどの漁業被害も大きいことを説明し、国の支援を求めました。
会談は冒頭以外非公開で行われました。
会談後、野上大臣は記者団に対し「盛り土については、国土交通省と連携をしながら全国の盛り土の調査をやるということで検討をすすめている。それも踏まえながら必要な措置を検討してまいりたい」と述べました。
また、野上大臣は林野庁では人工衛星の映像をもとに、森の状態を確認するためのソフトをつくっており、こうした方法で盛り土の監視を行うことも重要だという考えを斉藤市長に伝えたことを明らかにしました。
さらに、野上大臣は、漁業被害についてできるかぎりの支援をしたいと述べました。