リコール署名偽造 事務局長
“遠くで人集め”打診か

愛知県知事のリコール・解職請求をめぐる署名の偽造事件で、アルバイトを集めた会社関係者によりますと逮捕された事務局長から、当初「中国などなるべく遠くで人を集められないか」と打診されたということです。その後、スタッフが滞在していて会場が確保できる佐賀県でのアルバイトの募集が決まったということで、警察は不正が発覚しにくいよう依頼した可能性もあるとみて調べています。

署名活動を行った団体の事務局長の田中孝博容疑者(59)ら4人は愛知県の大村知事のリコール・解職請求に向けた署名活動終盤の去年10月下旬、佐賀市内で、アルバイトなどを使って署名を偽造したとして地方自治法違反の疑いで逮捕されました。

アルバイトは広告関連会社の下請け会社を通じて集められましたが、会社関係者によりますと田中事務局長は、当初「中国などなるべく遠くで人を集められないか」と会社側に打診してきたということです。

その際「リコール活動で嫌がらせをされていて妨害を受けない場所がいい」などと話していたということです。

会社側は北海道や九州で人を集めることを検討し、当時、下請け会社のスタッフが別の業務で佐賀県に滞在していたことや、コロナ禍でも大人数で使える施設が確保できたことから佐賀市で募集することになったということです。

警察は不正が発覚しにくいようなるべく遠い場所での人集めを依頼した可能性もあるとみて調べています。