北海道に緊急事態宣言
不要不急の外出自粛など要請

16日から北海道を対象に緊急事態宣言が出されます。北海道は、15日の対策本部会議で、今月31日までの期間中、全道で、不要不急の外出や移動を控えるよう要請するとともに、飲食店に時短要請を行うことなどを決定しました。

16日から今月31日までの期間、北海道を対象に緊急事態宣言が出されることを受けて、道は15日夕方開いた対策本部会議で、宣言のもとで講じる措置を決定しました。

期間中、北海道内のすべての市町村で、通院や食料の買い出しなどを除き、不要不急の外出や移動を控えるよう要請するとともに、飲食店などに対し、営業は午後8時まで、酒の提供は午後7時までに短縮するよう要請します。

学校では、運動会や体育祭、修学旅行などの行事を中止や延期、縮小し、部活動は学校が必要と判断した場合を除き、原則、休止するよう要請します。

道の公共施設は、原則、休館とします。

一方、感染者が増えている札幌市と石狩地方、小樽市、旭川市は、特定措置区域として、より強い対策を講じます。

酒やカラオケ設備を提供する飲食店には休業を要請し、提供を行わない飲食店には営業を午後8時までに短縮するよう要請します。

イベントでは、人数の上限を5000人、収容率を50%とし、高校や特別支援学校では分散登校やオンライン学習を実施するよう要請します。

また、ショッピングセンターなど建物の床面積の合計が1000平方メートルを超える大規模な施設では、生活必需品を除いて、平日は営業を午後8時まで、土日祝日は休業とするよう要請し、市町村の公共施設も原則、休館とします。

鈴木知事「最大限の危機感で感染拡大を食い止めたい」

あすからの緊急事態宣言について、鈴木知事は対策本部会議のあとの記者会見で道内の医療は危機的な状況にあるとして、最大限の危機感をもって人と人との接触を控えるよう道民に協力を求めました。

この中で鈴木知事は、道内の感染状況について「変異株の影響もあり、このままでは、全道各地で、交通事故の治療や救命救急などいままで当たり前に受けていた医療が受けられなくなり、助けられる命も助けられなくなる地域が出てくる。まさに北海道の医療は危機的な状況にある」と指摘しました。

そのうえで「今の局面は、人と人との接触を徹底的に抑えることが最大の対策となる。最大限の危機感をもって、これ以上の感染拡大を食い止めていきたい。皆さんと一丸となり、道内全域で人との接触を控えるよう心からお願いしたい」と述べ、道民に協力を求めました。