「女性の族に理解いただく
よう対応」小野寺防衛相

おととし沖縄県でアメリカ軍の元軍属が20歳の女性を殺害した罪に問われている事件で、日米両政府は、被告の元軍属が遺族への賠償金を支払う能力がないとしていることを踏まえ、代わって賠償金の支払いに応じることになりました。

おととし4月、沖縄県うるま市で20歳の会社員の女性に性的暴行をしようとして殺害した罪などに問われているアメリカ軍の元軍属、ケネフ・シンザト被告は、無期懲役の判決を受けて控訴しているほか、民事裁判でも遺族に賠償を支払うよう命じる決定を受けています。

ただ、シンザト被告は「賠償金を支払う能力がない」としていて、アメリカ政府も「被告と直接の雇用関係になかった」と主張して、支払いに難色を示したことから、日米両政府の間で交渉が行われてきました。

これについて、小野寺防衛大臣は、北朝鮮問題などをめぐって行われたアメリカのマティス国防長官との会談のあと、記者団に対し、賠償金への対応についても話し合われ、合意に達したことを明らかにしました。

それによりますと、アメリカ政府が遺族への賠償金の支払いに代わって応じるとともに、日本政府も見舞金の形で一部を負担するとしています。

そのうえで、小野寺大臣は「今後、遺族に理解をいただくよう対応していく。このような事案が二度と起こらないよう日米で協力して取り組んでいきたい」と述べました。