愛知県医師会 会長
「感染1000人超も覚悟」

愛知県は緊急事態宣言の対象地域になったことを受けて、医療関係者らによる会議を開き、出席者からは「感染者数が1000人を超える状況も覚悟する必要がある」などと危機感を示す意見が相次ぎました。

愛知県では、県内が緊急事態宣言の対象地域に加わった12日に、新型コロナウイルスの新たな感染者数が1日として過去最多の679人となるなど、感染が急拡大しています。

こうした中、愛知県は医療関係者が参加する専門部会を開き、医療提供体制などについて意見を交わしました。

この中で愛知県病院協会の伊藤伸一会長は「感染した患者に手をとられ、救急医療などに対応できない状況や、自宅療養の患者が増えて適切な医療を行えない状況が起こりかけているのではないか」と述べました。

また、愛知県医師会の柵木充明会長は「先月、県の対策本部会議で『きのうの大阪はあすの愛知になる』と言ったが、まさにそのとおりの状況になってしまっている。連休中の人の流れが、最近の感染者数の増加に現れていて、感染者数が1000人を超える状況も覚悟する必要がある」と述べました。

さらに、専門部会の会長を務める国立病院機構名古屋医療センターの長谷川好規院長は「今後、通常医療を制限しながら感染者を診ざるをえない状況が想定される。行政が県民の理解を得たうえで、そうした体制をとることが必要だ」と述べました。