宣言 追加の愛知 福岡
延長の兵庫 各地の声は

政府は、4都府県の緊急事態宣言を延長し、愛知と福岡を対象地域に加えることを決めました。各地ではやむをえないという声や、経済や雇用などの面で不安の声も聞かれました。

愛知県 日中の外出自粛や酒提供する飲食店の休業など 要請へ

愛知県は対策本部会議を開き、大村知事は「県内の入院患者の数は昨夜の時点で過去最多の740人になった。大変厳しい状況だが、皆さんと一緒に感染の拡大を抑え込んでいきたい」と述べました。

そして、今月12日から31日までの緊急事態宣言の期間中に県内で講じる対策を盛り込んだ「緊急事態措置」の内容を決めました。

県民に対しては、生活に必要な場合を除き日中も含めて外出の自粛を要請し、県をまたぐ不要不急の移動を極力控えるよう求めます。

酒やカラオケ設備を提供する飲食店には休業を要請し、酒などを提供しない飲食店にも営業時間を午後8時までとするよう要請します。

百貨店や博物館などの大型の集客施設に対しては休業は求めないものの、営業時間を午後8時までに短縮するよう要請します。

映画館や劇場などについては、7日夜の段階では営業時間を午後8時までとするよう要請すると発表していましたが、最終的には午後9時までとしました。

会議に出席した愛知県医師会の柵木充明会長は「医療事情が今後さらに厳しくなるのは避けられない。ワクチンが行き渡るまでの半年間は、あらゆる方策で感染拡大を防がないといけない」と指摘しました。

兵庫県 デパートなど休業要請緩和へ

兵庫県は来週12日から、デパートなど大規模な施設への休業要請を緩和し、平日は午後7時までの時短を、土曜日と日曜日は休業を要請します。

神戸市中心街の元町ではさまざまな声が聞かれました。

デパートに勤務する20代女性は「平日なら人も押し寄せないので営業してもよいと思います。宣言の延長には賛成ですが、すでにコロナの影響で基本給がカットされていて、雇用や経済の面では不安です」と話していました。

70代女性は「デパートが平日に開けばうれしいですが感染が怖くて気軽には行けません。すいている時間を見計らって行こうかなと思います」と話していました。

30代男性は「仕事帰りに買い物に寄れるのはありがたいです。ただ、飲食店は閉まっており、影響がいつまで続くのか先行きが見通せなくて不安です」と話していました。

福岡県 博多駅前 人通りに大きな変化見られず

福岡県では7日に発表された感染者が472人と過去最多を更新するなど感染が急拡大していて、来週12日から緊急事態宣言の対象地域に追加されます。

追加の決定から一夜明けた8日、JR博多駅の周辺では午前中から買い物客などの姿が見られ、これまでの週末と比べて人通りに大きな変化は見られませんでした。

医療系の専門学校に通う20代の男子学生は「週末はいつも家で過ごしますが、出歩けなくなる前に買えるものは買っておこうと思って外出しました。学校でも実習で使ったものは必ず消毒するなど気をつかっています。なるべく飲食店には入らないなど、外出は減らしていきたい」と話していました。

連休を使って、福岡市に住む娘に会いに広島県から訪れていたという50代の男性は「前から予約していた野球観戦にいったくらいで、出歩けませんでした。広島でも感染者が増えているので、帰ってからも気を抜かずに生活したい」と話していました。

福岡市に住む70代の女性は「ずっと家にいたので、外に出たほうがいいと思って出てきたら、予想より人が多くて、引き返してきました。これからは出歩かず家で過ごしますが、会えていない孫たちとはやく食事に行きたいです」と話していました。