リコール署名問題 事務局長
「指示はしていない」

愛知県の大村知事のリコール=解職請求に向けた署名が偽造された疑いがある問題で、署名集めを行った男性が「リコール活動団体の事務局長の指示で不備のある署名を書き写し、指印も押した」などと話していることについて、事務局長が記者会見し「指示はしていない」と否定しました。

愛知県の大村知事のリコールに向けて提出されたおよそ43万5000人分の署名のうち、83%が有効と認められず、警察は大量の署名が偽造された疑いがあるとして地方自治法違反の疑いで捜査を進めています。

この問題をめぐって、21日、リコール活動団体の田中孝博事務局長が記者会見し、これまでの報道内容などについて反論しました。

このうち、署名集めを行った男性が「田中事務局長の指示で、誤りがあるという署名簿を、新しい署名用紙に書き写し、自分の指印を押した」などと話していることについては、田中事務局長は「証言をしている男性は、事務局長が業務を依頼する立場ではなく、指示もしていない。虚偽の発言だ」と話し、刑事告訴をすると主張しました。

またリコール活動団体の幹部が「(去年)9月24日に水増しすると田中事務局長から聞いた」と中日新聞などが報道したことについて田中事務局長は「水増しという発言はしていない。そのころは署名活動の折り返しの時期でまだ活動の真っ最中だった。各種団体や政党への働きかけが必要だと協議したのは事実だ」と報道内容を否定しました。

そのうえで「事務局長としてすべての責務は私にある。団体などへの刑罰があるのであれば、すべての責任を負う覚悟がある」と述べました。