拉致問題の即時解決 再確認
被害者家族の受け止めは

日米首脳会談で、日本とアメリカが連携し、北朝鮮に対して拉致問題の即時解決を求めていくことを再確認したことについて、拉致被害者家族の受け止めです。

横田早紀江さん「日米が共同で取り組んで」

横田めぐみさんの母親の早紀江さん(85)は「43年という長い時間がかかっている中、日米が同じ思いで、拉致問題が本当にひどいものだという認識のもと決めてくれたことは本当によかったと思います」とコメントしています。

そのうえで「私たちの望みは子どもたちが日本の土を踏むことだけです。『平和のためにやらなければいけない』ということを基本にして、日米が共同で取り組んでほしい」としています。

飯塚繁雄さん「いつまでに何をやるのか決めて」

北朝鮮による拉致被害者の家族会の代表で田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さん(82)は「日米が連携して即時解決を求めると再確認したということだが、具体的なことがはっきりしていない。日本が何をやるのか、アメリカがどういう支援、協力をしてくれるのかが見えない」とコメントしています。

そのうえで「われわれ被害者家族は長い間待っている。ことばだけでは納得できない。いつまでに何をやるのかを決めてもらいたいし、今回の日米首脳会談が今後の動きにどうつながっていくのか気にかけています」としています。

松本孟さん「英知を出し合い帰還する日を」

鳥取県米子市の拉致被害者、松本京子さんの兄の孟さん(74)は「お互い真剣に拉致問題に取り組んでくれるようで1回目の顔合わせとしてはよかったのではないか」と述べ、一定の評価を示しました。

そのうえで「拉致被害者が帰れるのか、北朝鮮からどれだけのものを引き出せるのか、みんなが帰ってこられるよう道筋をつけてほしい」と述べ、再び拉致問題を話し合う場をなるべく早く設けてほしいという考えを示しました。

そして拉致被害者の家族の高齢化が進んでいるとして「バイデン大統領と菅総理大臣の英知を出し合って、1日も早く拉致被害者が帰還する日をつくってほしい」と述べ、問題の早期の解決を求めました。