河井元法相 配った現金
「手持ち資金から支出」

公職選挙法違反の買収の罪に問われている河井克行元法務大臣は、被告人質問で、地元議員らに配った現金について「すべて私自身の手持ち資金から支出した」と説明し、自民党本部から振り込まれた1億5000万円は買収には使っていないと否定しました。

元法務大臣の河井克行被告(58)は、参議院選挙をめぐる買収の罪に問われていて、5日の6回目の被告人質問で、地元議員らに配った現金について「すべて私自身の手持ち資金から支出した。議員歳費などをやりくりした」と述べました。

そのうえで弁護士が、自民党本部から振り込まれた1億5000万円が買収に充てられたのではないかと報じられていることについて尋ねると「党の機関誌の印刷代や、事務所の賃料、それに人件費などで1億5000万円は使い切った。買収資金を政党交付金からまかなおうという気持ちは全くなかった」と述べ、否定しました。

元大臣が買収資金について、公の場で説明するのは初めてです。

そして「妻の案里に期待していただいた多くの県民に対して、本当に取り返しのつかないことをした」と涙を流して謝罪したうえで「次の衆議院選挙に私が立候補することはない。もはや有権者から審判を頂戴する資格のない人間で、生涯にわたって選挙に立候補しない」と述べ、政界引退を表明しました。