確証示されなければ
もやもやが残る」中村知事

加計学園の獣医学部新設をめぐる問題で、学園の理事長が、愛媛県の内部文書に3年前の2月に安倍総理大臣と面会したと記されていた内容を否定したことについて、愛媛県の中村知事は「確証が示されなければもやもやしたものが残る」と述べて、対応は不十分だという認識を示しました。

加計学園の加計孝太郎理事長は、19日、初めて報道陣の取材に応じ愛媛県の文書に記されていた安倍総理大臣との面会は実際にはなかったものを学園側が持ち出したものだとして謝罪しました。

しかし、取材時間が25分間に限られ、その連絡が当日の2時間前に地元の記者に限定して伝えられたことに対して、批判の声も上がりました。

これについて、愛媛県の中村知事は20日、記者団に問われると、「学園側も報道陣が求めたきちんとした会見を検討するとのことだったので、あらためてしっかりした形で会見するのではないか」と述べました。

そして、加計理事長が、3年前の安倍総理大臣との面会を「記憶にもないし、記録にもなかった」と否定したことについては、「本人の記憶なのでそのまま受け止めるしかない」と述べた一方、「確証が示されれば問題ないがないとなると、さまざまな意見が出てもしかたがない。立証するには記憶だけではなく文書などで示せた方が多くの人に伝わるが、それがないのでもやもやしたものが残る」と指摘して、対応は不十分だという認識を示しました。