河井元法相 現金配った理由
“党県連会長に就任の布石”

公職選挙法違反の買収の罪に問われている河井克行元法務大臣は、24日の被告人質問で、自民党広島県連の会長に選ばれるための布石として、地元議員らに現金を配り始めたと明らかにしました。

元法務大臣の河井克行被告(58)は、妻の案里元参議院議員(47)が初当選したおととしの参議院選挙で現金を配ったとして、公職選挙法違反の買収の罪に問われ、23日の被告人質問で、これまでの無罪主張を一転させ、起訴された内容の大半を認め、議員辞職を表明しました。

被告人質問2日目の24日、元大臣はこれまで付けていた議員バッジを外して出廷しました。

質問では、地元政界での自身の立場について「当選7期なのに自民党広島県連会長の就任の順番が私になると飛ばされて、疎外感や孤独感を感じていた。地元選出の国会議員らに、人前で言うのは恥ずかしかったが、『汗をかく用意があります』と言ったのに、満場一致で岸田前政務調査会長が選ばれ、一顧だにされなかった」と述べました。

そして広島県議会の奥原信也元議長にどうしたら県連会長になれるか相談し、地元議員らに現金を寄付するようになったと説明したうえで、「地元議員との人間関係を作り、県連会長に就任するためのまさに布石だった」と述べました。

そのうえで、参議院選挙前の現金の提供については「私の側についてもらう動機付けにするためだった。案里の選挙を有利にしたい気持ちもあったが、あくまでも主たる目的ではなかった」と述べました。