熊田総務副大臣の元事務所
スタッフ逮捕 給付金詐取か

新型コロナウイルスの影響で売り上げが減った事業者に支給される国の持続化給付金をだまし取ったなどとして、自民党の衆議院議員の元事務所スタッフの男ら4人が逮捕されました。男は事務所スタッフの肩書を利用して不正受給を持ちかけていたとみられ、警察が詳しいいきさつを調べています。

逮捕されたのは、名古屋市中村区の会社役員、加藤裕容疑者(34)ら4人です。

警察によりますと、4人は去年7月、国の持続化給付金をめぐり、受給資格がないのに事業収入が大幅に減ったといううその確定申告書のデータなどを国に提出し、100万円をだまし取ったとして詐欺の疑いが持たれています。
警察は4人の認否を明らかにしていません。

加藤容疑者は、衆議院愛知1区選出で自民党の熊田裕通 総務副大臣の事務所スタッフを去年の秋まで務めていました。

関係者によりますと、去年5月ごろには事務所スタッフを名乗って名古屋市内で持続化給付金に関するセミナーを開き「受給の抜け道の方法がある」などと話していたということです。

警察は詳しいいきさつを調べています。

加藤裕容疑者「自民党という立場を使って抜け道を知っている」

関係者によりますと、加藤容疑者は去年5月ごろ、名古屋市内で開かれた持続化給付金に関するセミナーで受給方法を指南していたということです。

セミナーの内容を記録したという音声データでは加藤容疑者とみられる人物が「受給対象になるか、グレーゾーンなところをグレーゾーンにしない方法を、国のホームページには載っていないが、自民党という立場を使って抜け道を知っている」などと説明しています。

このセミナーには持続化給付金の不正受給に関わり、去年9月に逮捕され、その後起訴された元愛知大学の学生2人も参加していたということです。

熊田 総務副大臣「厳粛に受け止め捜査に全面協力する」

熊田副大臣は事務所を通じて「報道を受けて厳粛に受け止めている。捜査には全面的に協力する」というコメントを出しました。