「中国の海警法は海域など
あいまいで国際法上問題」

中国の海警局に武器の使用を認めた「海警法」をめぐる中国の主張について、岸防衛大臣は適用される海域などがあいまいで国際法上、問題だと指摘し、引き続き、中国側に強い懸念を伝えていく考えを示しました。

中国の王毅外相は、7日の記者会見で、海警局に武器の使用を認めた「海警法」について「特定の国を対象にしたものではなく、国際法に完全に合致している」などと主張し、正当化しました。

これについて、岸防衛大臣は、閣議のあとの記者会見で「『海警法』は、適用される海域や武器使用の権限などがあいまいで、国際法との整合性の観点からも問題がある」と述べました。

そのうえで「わが国を含む関係国の正当な権益を損なうことがあってはならない」と述べ、引き続き、中国側に強い懸念を伝えていく考えを示しました。

また、岸大臣は、中国のことしの予算案で、国防費をさらに増大させたことについて「透明性を欠いたまま、軍事力を広範かつ急速に強化している。国際社会の疑念を払拭(ふっしょく)する取り組みを中国側に強く働きかけていく」と述べました。