太平洋島しょ3か国に防衛
協力強化呼びかけ 中国念頭

日本と太平洋の島しょ国3か国の防衛担当者によるオンライン会議が開かれ、防衛省はコロナ禍でも海洋進出の動きを強める中国を念頭に、防衛協力の一層の強化を呼びかけるとともに延期されている閣僚級会合の開催に向けた連携を確認しました。

防衛省は、海上交通で重要な航路にある太平洋の島しょ国との防衛協力を進めるため、パプアニューギニアやフィジー、トンガの3か国の国防相らを招いた閣僚級会合を去年4月に東京で開催する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期され、改めて開催時期の調整を進めています。

会合の実現に向けて防衛省は3日、各国の局長級が出席するオンライン会議を開き、冒頭、松川・防衛政務官は「わが国は中国の海警法を含む、東シナ海・南シナ海における一方的な現状変更の試みに懸念を有している。太平洋島しょ国は『自由で開かれたインド太平洋』の維持・強化にとって要だ」と述べました。

そして会議では、コロナ禍でも海洋進出の動きを強める中国を念頭に、防衛面での協力を一層強化するよう呼びかけるとともに、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、適切な時期に閣僚級会合が開催できるよう、引き続き連携を進めていくことを確認しました。