“病床使用率 依然高く
さらなる対応必要” 厚労相

10都府県に出されている緊急事態宣言について、政府は病床のひっ迫状況を踏まえ、すべての地域で継続し、対策の徹底を図る方針です。田村厚生労働大臣は、専門家会合で、感染状況は収まりつつある一方、病床使用率が依然高く、さらなる対応が必要だという考えを示しました。

緊急事態宣言が出されている東京や大阪など10の都府県の医療提供体制などをめぐり、新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家会合が開かれ、最新の感染状況や医療のひっ迫状況、宣言の効果などについて意見が交わされました。

会合の冒頭、田村厚生労働大臣は「宣言の発令から感染は徐々に収まりつつあるが、まだ病床は十分に余裕がない状況で保健所も大変だ。もう一段、感染拡大を止めるための対応を考えていかないといけない」と述べました。

また、新型コロナウイルスのワクチンについて「あす、厚生労働省の審議会で議論し『承認して差し支えない』という結論が得られれば、承認手続きに入りたい」と述べました。

10都府県の緊急事態宣言について、政府は、依然として、病床がひっ迫している状況を踏まえ、すべての地域で宣言を解除しない方針で、菅総理大臣は、11日午後、専門家会合の議論の報告を受けることにしています。

政府は12日開く諮問委員会では、特別措置法の改正を踏まえて「基本的対処方針」を変更することにしていて、宣言の継続に伴い引き続き対策の徹底を図る方針です。