小池都知事「『もういいや』
となると努力が水泡に帰す」

東京都の小池知事は記者会見で、緊急事態宣言の発出から3週間がたち新規陽性者数は減少傾向だが全体とすれば変化は顕著に出ていないという認識を示したうえで「『もういいや』となると、これまでの努力が水泡に帰してしまう」と指摘し、対策の徹底を改めて強く呼びかけました。

このなかで小池知事は、緊急事態宣言の発出から3週間がたった都内の感染状況について「新規陽性者数は減少傾向にあるが、1日1000人前後でほかの指標もまだ高い。全体とすれば変化は顕著に出ていない。65歳以上の高齢者も増加傾向にあり重症者の増加につながる可能性は否定できない」と述べました。

そのうえで「だらだら続けるか、もうひと頑張りして早くこの中途半端な状況を脱していくのか。『少し明かりが見え始めている』という状況だが、皆で『もういいや』となると、これまでの努力が水泡に帰してしまう」と指摘し、人の流れを減らして感染をさらに抑え込むため対策の徹底を改めて強く呼びかけました。

一方小池知事は、緊急事態宣言を延長すべきかどうかの認識を問われたのに対し「依然、感染状況と医療提供体制は危機的状況で宣言の延長は今後の感染状況による。今のような状況が続く場合はさらなる対策の強化も選択肢としてありうるが、そうならないために『ここが分岐点で、ここで頑張る』という意識を皆さんと共有したい」と述べました。