蓮舫氏「ことば伝わらない」
首相「少し失礼」参院予算委

参議院予算委員会では午後も質疑が行われました。立憲民主党の蓮舫代表代行が、新型コロナウイルス対策をめぐる菅総理大臣の答弁について「ことばや危機感が国民に伝わらない」と批判したのに対し、菅総理大臣は「少し失礼ではないか。精いっぱい取り組んでいる」と反論しました。

立憲民主党の蓮舫代表代行は、新型コロナウイルス対策をめぐる菅総理大臣の答弁について「ことばが伝わらないし、国民に危機感が伝わらない。総理大臣としての自覚や責任感を、ことばで伝えようとする思いがあるのか」とただしました。

菅総理大臣は「少し失礼ではないか。去年9月に就任してから、1日も早く日本に安心を取り戻したいと必死に取り組み、できることはしてきている。ことばが通じる、通じないというのは、私に要因があるかもしれないが私自身は、精いっぱい取り組んでいる」と反論しました。

また、菅総理大臣は緊急事態宣言を出した1月7日に1か月後に必ず事態を改善させるとした根拠を問われ「専門家の意見を聞いたうえで、効果を見定める期間として、1か月にした。最初から延長するということは言うべきではなく、1か月で成し遂げる決意を申し上げた」と述べました。

さらに、梶山経済産業大臣は、時短営業をしている飲食店の取引先などに支給する一時金について「契約は数日中にやるが、そこからシステムの構築や体制の確認もある。できるだけ3月のあたまから申請の受付をしたい」と述べ、3月上旬にも申請の受け付けを始めたいという考えを示しました。

自民党の藤川政人氏は携帯電話料金の引き下げについて「各社が従来の水準を下回る新料金プランを発表するなど、成果が上がってきている。望ましい料金の在り方と、改革に臨む姿勢を聞きたい」と質問しました。

菅総理大臣は「本格的な競争に向けて、一つの大きな節目を迎えた。事業者間で競争ができる環境を作るのが政府の役割だ。国民の財産の電波であり、利用者にとってわかりやすく、納得できる料金体系が必要だ」と述べました。

また、ワクチンの接種に関連して「現場の地方自治体では、個人の接種履歴や、ワクチンの在庫管理などで、大きな事務負担も想定される。円滑な実施のために、マイナンバーの活用は可能か」と質問しました。

平井デジタル改革担当大臣は「法律で利用は可能だ。引っ越しなどで、自治体をまたいで接種を行う住民も見込まれるほか、自治体の内部事務では、迅速な情報把握が必要になるがマイナンバーの活用で実現できる」と述べました。

高階恵美子氏は、新型コロナウイルスの後遺症をめぐり「いまだ特効薬がなく、病態が不明確な点の多い感染症だ。難病などの先例にならって、継続的にフォローし、克服への活路を見いだしてほしい」と求めました。

田村厚生労働大臣は「味覚や嗅覚などの障害に対し、いろんな研究をしてもらっているので、成果を生かし、後遺症に対してもしっかり対応すべく、努力していく」と述べました。

一方、参議院議院運営委員会は理事会で、今年度の第3次補正予算案について28日中に本会議を開いて、採決を行うことで与野党が合意しました。

これにより補正予算案は28日成立する見通しとなりました。