消防団員数過去最少に
「確保に向け処遇改善を」

地域防災を担う「消防団」の団員数が過去最少を更新し、武田総務大臣は、団員の確保に向けて、報酬の引き上げなど、処遇改善に全力をあげる考えを強調しました。

消防団は、地域で、火災時の初期消火や災害時の避難誘導などを担っていますが、高齢化などの影響で年々減少を続けています。

総務省は、15日、ことし4月時点の団員数は81万8478人で、去年から1万3500人余り減って過去最少を更新したと発表しました。

去年に続いて1万人以上の減少となり、2年連続となるのは昭和52年以来だということです。

武田総務大臣は、記者会見で、団員の確保に向けて、全国の首長に対し、報酬の引き上げなど、処遇改善を進めるよう改めて要請したことを明らかにするとともに、消防庁で来週、新たな検討会を立ち上げ、さらなる改善策を取りまとめる考えを示しました。

そのうえで、武田大臣は「毎年、激甚化する大災害に見舞われる中、現場にいちばんに駆けつけていただく組織のぜい弱化は憂慮すべき事態だ。できるだけ早く、団員の確保につながるための方策について検討したい」と述べました。