「カーボンプライシング」
導入を検討する議論再開へ

「脱炭素社会」の実現に向けて、環境省は二酸化炭素に価格をつけて排出量に応じたコストを負担してもらう「カーボンプライシング」の導入の可能性を検討する有識者などによる委員会を年明けにも、およそ1年半ぶりに開催することを決めました。

これは小泉環境大臣が、11日の記者会見で明らかにしました。

「カーボンプライシング」は二酸化炭素に価格をつけ、企業や家庭に排出量に応じてコストを負担してもらう仕組みで具体的には炭素税や排出量取引制度などがあります。

中央環境審議会にはおととし「カーボンプライシング」の活用を検討する有識者などによる小委員会が設けられ議論が始まりましたが、産業界からは導入に否定的な意見が相次ぎ、去年8月に「中間的な整理」を公表して以降、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあって委員会は一度も開催されていません。

この小委員会について環境省は年明けにも、およそ1年半ぶりに会合を開き、議論を再開させることを決めたということです。

小泉環境大臣は11日の会見で、「『脱炭素社会』への移行を進め『経済と環境の好循環』を生み出していくドライバーとして、『カーボンプライシング』を有力な政策ツールの一つだと考えている。年明けの早い段階で開催したい」と述べました。