「実際にはなかった面会
引き合いに出した」加計学園

加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県が国会に提出した新たな内部文書で3年前の2月に加計理事長と安倍総理大臣が面談したとされることについて、26日、加計学園は関係者に記憶の範囲で確認した結果として「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と今治市に誤った情報を与えてしまったようだ」と、面談を否定しました。

加計学園の愛媛県今治市での獣医学部新設をめぐって、愛媛県は新たな内部文書を国会に提出し、この中には、学園側からの報告として、今治市が国家戦略特区に提案する以前の平成27年2月25日に、加計理事長が安倍総理大臣と面談し獣医学部の構想を説明したなどと記載されています。

今治市の菅良二市長も25日、あくまで伝聞だとしたうえで「当時、理事長と安倍総理が会ったという話を学園から担当者が聞き、その報告を受けたと思う」と述べました。

一方、安倍総理大臣は、文書に記載された日に面会していないなどとして文書の内容を否定しています。

これについて26日、加計学園は当時の関係者に記憶の範囲で確認できたことをコメントとして発表しました。

それによりますと「当時は、獣医学部設置の動きが一時、停滞していた時期であり、何らかの打開策を探していた。そのような状況の中で、構造改革特区から国家戦略特区を用いた申請に切りかえれば活路が見いだせるのではないかとの考えから、当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と今治市に誤った情報を与えてしまったように思うとのことだった」として、面談を否定しました。

これまでの経緯

愛媛県が今月、国会に提出した内部文書には、平成27年2月25日に加計学園の理事長と安倍総理大臣が面談し、獣医学部の構想を伝えたと記されています。そして、この面談をきっかけに、4月2日の官邸での柳瀬元総理大臣秘書官との面会が実現するに至る過程が記載されていました。

これに対し、加計学園は26日のコメントで、獣医学部設置の動きが停滞し、何らかの打開策をと考える中で、当時の担当者が実際にはなかった理事長と総理大臣との面談を引き合いに出し、愛媛県と今治市に誤った情報を与えたと釈明しました。

加計学園の獣医学部新設をめぐっては、これまで安倍総理大臣は友人の加計理事長について、「理事長が私の地位や立場を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もなかった」と説明してきました。

また、学園側も一貫して総理大臣との面談はなく、国家戦略特区の事業者に選ばれる過程も適切だったとしています。

愛媛県 学園に事実関係の確認を求める

愛媛県の幹部は、NHKの取材に対し「県には何の連絡もなく、非常に驚いている」と話していて、愛媛県は、今後、加計学園に対し事実関係の確認を求めていくことにしています。
自民「首相発言 信じるのが正しいのではないか」
自民党の森山国会対策委員長は、鹿児島県屋久島町で記者団に対し、「加計学園のコメントが正しいのかどうか、われわれが決めることはできないと思う。ただ、指摘された日に、安倍総理大臣と学園の加計理事長が会っていないことは、記録にもないことから、はっきりしている。安倍総理大臣が言っていることを信じるのが正しいのではないか」と述べました。

また森山氏は、野党側が求めている加計理事長の証人喚問について「その必要はないと思う」と述べました。

立民 枝野代表「むちゃな言い訳」

立憲民主党の枝野代表は、沖縄県宮古島市で記者団に対し「常識的にありえない、むちゃな言い訳を始めたとしか言いようがない。安倍総理大臣の名前を使って、愛媛県や今治市をだましたという犯罪的な話なので、本当であれば、加計学園が重大な責任を負わなければならない問題だ。加計学園の理事長と担当者に、証人喚問で、われわれの質問を受けて釈明してもらわないと、とても信じられるような話ではない」と述べました。

国民 玉木共同代表 理事長の証人喚問求める考え

国民民主党の玉木共同代表は、大阪市で記者団に対し「加計学園のコメントは、職員の記憶に基づくもので、うその上塗りのような気がしてならない。唯一、正式に文書で残っている愛媛県の言い分が信ぴょう性が高いと思われる」と述べました。

そのうえで「ここまでして、安倍総理大臣を守り、総理大臣の発言とつじつまを合わせなければならないのか、正直、悲しくなる事態だ。なぜ、トップが堂々と出てきて証言しないのか、不思議でならない。改めて加計理事長の証人喚問を求めたい」と述べました。