「全国で医療提供体制が
崩壊危機に」日本医師会

新型コロナウイルスの感染が広がっていることについて日本医師会の中川会長は、「全国各地で医療の提供体制が崩壊の危機に直面している」と述べ、強い危機感を示しました。

日本医師会の中川会長は、記者会見で、現在の感染状況について、「新規感染者数の増加傾向がさらに強まり、各地で過去最多の水準になっており、全国各地で、医療提供体制が崩壊の危機に直面している」と述べ、強い危機感を示しました。

その上で、「感染者が急増すれば、コロナ対応とコロナ以外の病床の確保は、とても両立できない。都道府県知事は、国と調整のうえ、2週間後の状況を想定しながら、地域の感染状況を的確に判断し、必要な措置をとって欲しい」と訴えました。

また、病床のひっ迫状況を示すため国が公表している「病床使用率」について、「まだ余裕があるように見えるかもしれないが、現場感覚と著しいずれがある。医療スタッフが不足しており、受け入れ可能病床は満床の状況だ」と指摘しました。

一方で、中川会長は、「Go Toキャンペーン」について、「経済対策としては必要なのだと思う。やるかやらないかではなく、移動や旅行をした場合に、どのような行動をするかに立ち返るべきだ。万全の感染予防対策が、最強の経済対策につながると信じている」と述べました。