熊本県知事 国にダム建設を
柱に川辺川の治水対策を要請

19日に熊本県の球磨川流域の川辺川での新たなダムの建設を容認した蒲島知事は20日、東京で赤羽国土交通大臣と会談し、直接、ダムの建設を要請しました。

熊本県の蒲島知事は、7月の豪雨災害を踏まえ、19日、これまでの「ダムによらない治水対策」を転換し、川辺川での新たなダムの建設を国に求める考えを表明しました。

蒲島知事は20日、東京都内で赤羽国土交通大臣と会談し、「命と環境を大事にする観点から『流水型』のダムを含む流域治水対策をお願いしたい」と述べ、ダム建設を柱とした取り組みを進めるよう要請しました。

これに対し、赤羽大臣は「国としてもスピード感をもって検討したい」と答えました。

会談の中で蒲島知事は、常に水をためる「貯留型」のダムとして計画されていた従来の「川辺川ダム計画」を廃止して、「流水型」のダムの建設に向け、環境への影響を調べる「環境アセスメント」の実施などを求めました。

会談後、蒲島知事は「大臣にはおおむね了承していただき、次の災害に備えるための時間的な緊迫性も共有できたと思っている」と述べ、今年度中をめどにスケジュール案を提示する考えを示しました。