河井元法相の広島3区に
公明 斉藤副代表の擁立決定

公職選挙法違反の罪に問われ自民党を離党した河井元法務大臣の地元、衆議院広島3区に、公明党は、次の選挙で、斉藤鉄夫副代表を擁立することを決めました。

衆議院広島3区は、去年の参議院選挙をめぐって公職選挙法違反の罪に問われ、自民党を離党した河井元法務大臣が選出されていて自民党広島県連は、次の選挙で、新たな候補者を擁立したいとして18日公募を始めました。

こうした中、公明党は19日、中央幹事会を開き、次の選挙で、比例代表中国ブロック選出の斉藤鉄夫副代表を広島3区に擁立することを正式に決めました。

斉藤氏は島根県出身の68歳で当選9回。建設会社に勤務したあと、平成5年の衆議院選挙で旧広島1区から立候補して初当選し、その後は、比例代表中国ブロックでの当選を続け、これまで環境大臣や党の幹事長などを歴任しています。

斉藤氏は19日午後、広島市内で記者会見し立候補を表明することにしています。

衆議院広島3区では、これまでに立憲民主党の新人で元会社役員のライアン真由美氏が立候補を表明しています。

公明 西田氏「最善の判断」

公明党の西田選挙対策委員長は、記者会見で、「これまで自民党と広島県本部や党本部で協議してきたが調整がつかなかった。政治への信頼を回復し、与党として議席を回復するには連立与党の要として活動してきた斉藤氏の擁立が最善と判断した」と述べました。

一方、自民党との調整については「自民党の山口選挙対策委員長から、『現段階で調整は難しい』という答えをいただいている。今後、協議が行われるかどうかは不明だ」と述べました。

公明 山口氏「菅首相に報告 与党で議席確保が重要」

公明党の山口代表は、菅総理大臣と会談したあと、記者団に対し、「菅総理大臣には、公明党の対応を報告した。与党として議席を確保することが重要であり、そのためにどうするか自民党とよく相談していきたい。連立政権を維持するため、基本的な選挙協力はむしろこれまで以上に取り組むことが大事だ」と述べました。

自民 山口氏「プラス思考でやれば解決」

自民党の山口選挙対策委員長は、記者団に対し「人間は話し合えば知恵が出る。しっかりとプラス思考でやれば解決できると思うので、そのための努力は惜しまない」と述べました。

自民 岸田氏「与党対立よいこと何もない」

自民党広島県連の会長を務めていた岸田前政務調査会長は、記者団に、「広島にとどまる話ではなく、自民党が今後、全国の選挙区でどのように候補者を選ぶかが問われている。自民党としてあるべき姿をしっかり示さなければならない。与党が小選挙区で対立してもよいことは何もない。与党が結束して選挙に臨むという観点から判断されるべきで、あらゆるルートや手段で公明党と意思疎通を図ることが大事だ」と述べました。