河井案里議員「間違った
お金ではないかと思った」

公職選挙法違反の罪に問われている河井案里議員の裁判で案里議員は、夫の河井元法務大臣が2000万円を超える資金を地元議員らに提供したと報じられた際に「主人から『あんたは知らない方がいい』と言われ、間違ったお金ではないかと思った」と涙を流しながら証言しました。

参議院議員の河井案里被告(47)は、夫で元法務大臣の克行被告(57)とともに去年の参議院選挙をめぐって公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。

17日は11月13日に引き続き、案里議員の被告人質問が行われ、夫の河井元大臣が地元議員らに現金を提供したと報じられた際に、元大臣とどのようなやり取りをしたのか、弁護士が尋ねました。

案里議員は、「2000万円という金額が報じられて不安になり、主人に『いったい何の金額なのか、何の数字なのか』と厳しく問いただした。主人は『あんたは知らない方がいい』と言い、その口ぶりから間違ったお金ではないかと思った」と涙を流しながら答えました。

また、「『私の選挙だから私に知る義務、責任がある』と言ったが、それでも主人は『あんたは知らない方がいい』と言って、結局、教えてくれなかった」と述べました。

一方、案里議員自身が当選祝いなどの名目で渡したとしている現金について、どのように工面したのか問われると、案里議員は「日頃からタンス預金をしていて、自分が受け取ったお祝い金や、車代などを貯めていた。主人の金が足りない時にいつでも出せるよう、多いときは200万くらい置いていたので、その中から使った」と述べました。

これに対して検察は、タンス預金の残高を確認したうえで「他のお金から出したのではないか」と問いただしましたが、案里議員は「それはありません」と述べ、あくまで個人的な資金から工面したと主張しました。