安倍首相が談話「国民に感謝
一議員として新体制支える」

安倍総理大臣は、内閣総辞職にあたっての総理大臣談話を出しました。

この中で、「この8年近く、内政、外交の諸課題に全力でチャレンジしてきた。残された課題も残念ながら多々あるが、達成できたことや実現できたこともある」としています。

そのうえで、「東北の復興なくして日本の再生なし。その思いで東日本大震災からの復興に全力で取り組んできた。20年近く続いたデフレに『三本の矢』で挑み、400万人を超える雇用をつくり出した。成長の果実をいかし、保育の拡充、教育無償化を実行した」としています。

また、「外交・安全保障では、集団的自衛権に係る平和安全法制を制定し、助け合える同盟はかつてなく強固なものとなった。積極的平和主義の旗のもと、『自由で開かれたインド太平洋』の実現に取り組んだ。TPP、EUとのEPA、日米貿易協定が成立し、自由で公正な経済圏を世界へと広げるため、主導的な役割を果たしてきた」としています。

そして、「すべては国政選挙のたびに力強い信任を与えてくださった国民の皆さまのおかげだ。大変厳しい時にも、至らない私を、変わることなく応援してくださったすべての皆さまに感謝申し上げる」としています。

最後に、「どうか、次なる内閣、新総理に対しても、国民の皆さまのご理解とご支援を心よりお願いする。私も、一議員として、新体制を支えていく。引き続き、日本の未来のため、全力を尽くしたい。国民の皆さま、8年近くにわたり、本当にありがとうございました」と結んでいます。

拍手で見送られ 官邸をあとに

安倍総理大臣は菅内閣の発足を前に、午後0時40分ごろ、総理大臣官邸をあとにしました。

玄関ホールでの見送りには、菅官房長官をはじめ、総理大臣官邸の幹部や職員など、およそ200人が集まりました。

安倍総理大臣は職員から花束を受け取ると、手を振ったり何度もおじぎしたりして応え、拍手で見送られ、国会に向かいました。

安倍総理大臣の第2次政権発足からの連続在任期間は2822日、第1次政権と合わせた通算の在任期間は3188日で、いずれも歴代最長となりました。