田政調会長が
総裁選立候補を表明

安倍総理大臣の後任を選ぶ総裁選挙をめぐり、自民党の岸田政務調査会長は、記者会見し、「国民のため、国家のため、私のすべてをかけて戦いに臨んでいきたい」と述べ、正式に立候補を表明しました。

自民党の岸田政務調査会長は午後3時から記者会見し「国民のため、国家のため、私のすべてをかけてこの戦いに臨んでいきたい。さまざまな課題に立ち向かうためにも、国民の協力がなければならず、国民の声を丁寧に聞く力も求められている。国民の協力を引き出すことができるリーダーを目指していきたい」と述べ、安倍総理大臣の後任を選ぶ総裁選挙に立候補することを正式に表明しました。

また、経済と外交が、みずからの得意分野だとしたうえで、安倍政権の政策について「大きな成果が上がったが、どんな政策も、10年、20年と通用するほど甘いものではない。時代は変化しており、その変化に対応していかなければならない。新たに浮かびあがった課題にしっかり取り組みたい」と強調しました。

一方、総裁選挙をめぐる今の党内情勢について岸田氏は「大変厳しいという指摘は、そのとおりだ。ただ、選挙戦はまだ始まってもいない段階であり、私の思いを、一人ひとりの心に届くよう丁寧に訴え、活路を見いだすべく、努力を続けていくに尽きる」と述べました。

岸田氏は衆議院広島1区選出の当選9回で、63歳。

自民党の第4派閥、岸田派の会長を務めています。

銀行員などを経て、平成5年の衆議院選挙で初当選し、沖縄・北方担当大臣や、党の国会対策委員長などを歴任しました。

第2次安倍内閣の発足後は、4年半余りにわたって外務大臣を務めたのに続き、3年前、党の政務調査会長に就任しました。

新型コロナウイルスへの対応をめぐっては、党の政策責任者として、事業者の賃料の負担を軽減するための新たな給付金の創設を主導するなど、感染防止と経済活動の両立に向けた政策の立案に取り組みました。

安倍総理大臣とは衆議院議員の当選同期で、一貫して閣僚や党幹部として安倍政権を支えた一方、「ポスト安倍」にも意欲を示してきました。

岸田氏が、総裁選挙に立候補するのは初めてです。