倍首相 辞任の意向
政界の反応は

安倍総理大臣が総理大臣を辞任する意向を固めたことについて、政界の反応です。

茂木外相「残念な思いでいっぱい」

茂木外務大臣は、NHKの取材に対し、「7年8か月の間、日本経済の再生をはじめ、日米同盟の強化、地球儀をふかんする外交など、内外ともに存在感の大きい総理大臣だった。病気とはいえ退陣されることは残念な思いでいっぱいだ。安倍総理大臣のこれまでの功績や考え方をみんなで引き継いでいきたい」と述べました。

萩生田文科相「後輩への指導を」

萩生田文部科学大臣は、NHKの取材に対し、「報道が事実だとすれば、これまで体調が悪い中でも業務を続けてこられたのに、ここにきて辞任されるのは非常に残念だ。まだお若いので、今後は体調に気をつけていただきながら後輩への指導をしっかりしてもらいたい」と述べました。

竹本IT担当相「大変残念だ」

竹本IT担当大臣は、NHKの取材に対し、「驚いた。新型コロナウイルスの対策会議が終わったあとも元気だったので、まさか辞めるとは思わなかった。大変残念だ。アメリカのトランプ大統領との親しい関係もあるので、大統領選挙の結果を見るまでは続投して欲しかった」と述べました。

西村経済再生相「全く想像していなかった」

西村経済再生担当大臣は、NHKの取材に対し、「安倍総理大臣は、ここ数日、ふだんと変わらない様子で仕事にあたっていたので、全く想像していなかった。新型コロナウイルス対策については、安倍総理大臣からの指示も受け、きょうも今後の方向性を決めているので、政府として感染防止と社会経済活動の両立をしっかり図っていく」と述べました。

森法相「びっくりした」

森法務大臣は、NHKの取材に対し、「びっくりした。まだご本人から正式に聞いていないので詳細なコメントはできないが、きょうの新型コロナウイルス対策本部のときの様子などからは、引き続き総理大臣を担われていくのかと思っていた」と述べました。

北村地方創生相「ゆっくりと休んでほしい」

北村地方創生担当大臣は、NHKの取材に対し、「きょう会ったときはふだんと変わらない様子だったので、辞任と聞いて驚いた。難病を抱えて、十分な休みも取れない中で大変だったと思う。これからは身体を大事にしてもらい、まずはゆっくりと休んでほしい」と述べました。

橋本五輪相「これからも指導を」

橋本オリンピック・パラリンピック担当大臣は、臨時閣議に出席するため総理大臣官邸に入る際、記者団に対し、「報道で知って驚いた。体調を万全にしていただきたいと思う。これからどういう立場であっても指導をいただき、オリンピック・パラリンピックの開催に向けて準備をしていきたい」と述べました。

副大臣の1人

副大臣の1人は、NHKの取材に対し、「事前に全く聞いていなかったので、非常に驚いた。憲法改正や北方領土問題、北朝鮮による拉致問題などを、安倍総理大臣なら前に進められるのではないかと期待していただけに、非常に残念だ。少なくとも任期いっぱいは続けてほしかった」と述べました。そのうえで、「後任の総理大臣の選び方については、安倍総理大臣がいつまで続けられるかや、いつまでに選出しなければならないかにもよるのではないか」と述べました。

自民 岸田氏「事実関係を確認したい」

自民党の岸田政務調査会長は、新潟市内で記者団に対し、「事実関係を確認したい」と述べました。

自民 稲田氏「正直、驚いている」

自民党の稲田幹事長代行は、NHKの取材に対し、「全く予想していなかった事態なので、正直、驚いている。まだ新型コロナウイルスが収束せず、先行きが見通せない状況で、安全保障環境も厳しい状況なので政治空白を作ってはいけない。安倍総理大臣には、政権を奪還してから8年近く、経済、安全保障、それに外交で日本の存在感を高めた意味からも、全身全霊で頑張ってこられたと敬意を表したい」と述べました。

自民 石破氏「敬意表したい」

前回・おととしの自民党総裁選挙で安倍総理大臣と争った、自民党の石破元幹事長は、NHKの取材に対し、「長きにわたる在任期間に対し、敬意を表したい。8年前、安倍総理大臣とともに幹事長として政権を奪還した感激を改めて思い出している。今後のことについてはまだ何も決めていない」と述べました。

自民 石原氏「さまざま判断されたのだろう」

自民党の石原元幹事長は、NHKの取材に対し、「新型コロナウイルス対応をこれから引き続き、行わなければならないこのタイミングで辞めることになるとは思わず、驚いている。長期政権を担ってきた中で、さまざま判断されたのだろう」と述べました。

自民 中谷氏「総理としても残念だろう」

自民党の中谷元防衛大臣は、党本部で記者団に対し、「新型コロナウイルス対策も景気対策も必要なこの時期に辞任することについては、安倍総理大臣としても残念だろうし、党としても責任感をもって継続して対応しなくてはいけない」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣の後任の総裁を選ぶ総裁選挙について、「党員が参加する総裁選挙をやって、理解と納得と共感が得られるような選び方にしてほしい。丁寧さが欠けると後でできた政権も続かない。丁寧な手続きでやるべきだ」と述べました。

自民 猪口氏「人柄が出た決断」

自民党の猪口邦子・元少子化担当大臣は、NHKの取材に対し、「鋭く決断し、中途半端を潔しとしない、安倍総理大臣の人柄が出た決断だと思う。新型コロナウイルスへの対策が道半ばで、災害の脅威も見込まれるなか、政治が止まってはならない。空白を生じさせないよう、いまは自民党が一致団結する必要がある」と述べました。

自民 佐藤氏「安全保障環境に大きな影響が…」

自民党の佐藤正久前外務副大臣は、NHKの取材に対し、「お元気そうに見え、大丈夫だと思っていたので、非常に驚いている。米中の対立など安全保障環境が変化し、ミサイル防衛体制や新たな抑止力の議論を始めているなかで、大きな影響が出るのではないか」と述べました。

自民党の閣僚経験者の1人

自民党の閣僚経験者の1人は、NHKの取材に対し、「とてもびっくりして、途方に暮れている。このところの安倍総理大臣は、持病との闘いだったのだろう。新型コロナウイルスへの対応もあり、空白を置くことはできないので、党内で対応を考えていきたい」と述べました。

立民 枝野氏「持病が原因 大変残念だ」

立憲民主党の枝野代表は、記者団に対し、「政治的な立場や意見は違うが、持病が原因での辞任は大変残念だ。療養に万全を尽くし、回復されることをお祈り申し上げる。新型コロナウイルスの影響で経済状況も深刻化しているので、与党には、政治的空白を少しでも短くするよう責任を持って取り組んでもらいたい」と述べました。

立民 安住氏「今までと違う政治状況生まれる」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し、「大変驚いている。報道が事実であれば、私どもが懸念していた以上に、仕事を続けるのは大変な状態だったということだろう。政局への影響は計り知れず、全く今までと違う政治状況が生まれる。『安倍一強』が終えんを迎えるという、この10年で最も大きいインパクトを与える事態だ」と述べました。

国民 玉木氏「今後の体制注視したい」

国民民主党の玉木代表は、記者団に対し、「大変驚いている。職を辞さなければならないほど体調が悪化していたということであれば、治療に専念していただきたい。一方で、新型コロナウイルス対策などで国政は継続されなければならず、後継の総理大臣が誰になるかなど、今後の体制を注視したい」と述べました。

公明 山口氏「“体調芳しくない”と話があった」

安倍総理大臣と国会内で会談したあと、公明党の山口代表は記者団に対し、「安倍総理大臣から辞任の意向を伝えられた。理由として安倍総理大臣は、『体調が芳しくなく、今後の政権運営を考えた時に辞めるなら今だと判断した。これまで大変お世話になりました』と話があった。私からは、『長きに渡り、大変お疲れさまでした。支えきれないこともあったと思うが、今後とも与党として一緒に頑張っていきたい。これから体をいたわって健康回復してほしい』と伝えた」と述べました。

維新 鈴木氏「7年8か月は歴史に名を刻む」

かつて自民党にも所属していた日本維新の会の鈴木宗男参議院議員は、「驚いた。アメリカのトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領といった大国の首脳とも五分の外交を展開した7年8か月は歴史に名を刻むものだ。北方領土問題の解決と日ロ平和友好条約の締結は安倍総理大臣に実現してもらいたかった」と述べました。

共産 小池氏「政府・与党には責任ある対応を」

共産党の小池書記局長は、NHKの取材に対し、「新型コロナウイルスは、深刻な事態となっている。報道が事実で、辞任するのであれば、政府・与党には、国政に停滞をもたらすことがないよう責任ある対応を強く求めたい」と述べました。

社民 福島氏「最後に説明責任果たすべき」

社民党の福島党首は、記者団に対し、「体調が回復するよう心からお見舞いを申し上げるが、安倍総理大臣は、河井夫妻による選挙違反事件の問題などで最後に説明責任を果たすべきだ。そのうえで、これまでの政治を変えなければならず、速やかに衆議院の解散・総選挙で民意を問うべきだ」と述べました。