ー・チー氏と会談
450億円の円借款伝える

茂木外務大臣は、訪問先のミャンマーでアウン・サン・スー・チー国家顧問と会談し、新型コロナウイルス対策への支援を目的として、最大で450億円の円借款を行う考えを伝えました。

ミャンマーを訪問中の茂木外務大臣は、24日午後、アウン・サン・スー・チー国家顧問とおよそ1時間会談しました。

この中で茂木大臣は、新型コロナウイルス対策のための緊急財政支援や中小企業の資金繰り支援を目的として、合わせて450億円を限度とする円借款を行う考えを伝え、スー・チー氏はこれに謝意を示しました。

また両氏は、感染拡大に伴う両国の入国制限措置を緩和し、企業の駐在員などの長期滞在者を対象に、来月上旬にも往来を再開させることで合意し、ビジネス関係者などの短期滞在者の往来再開に向けても調整を加速させることを確認しました。

一方、茂木大臣はイスラム教徒の少数派ロヒンギャの人たちが避難を余儀なくされている問題をめぐって、状況改善のためのミャンマー政府の取り組みを最大限後押しする考えを示したほか、11月の総選挙が公正に行われるよう、選挙監視団を派遣する方針を伝えました。

茂木外相「大変有意義な訪問だった」

一連の日程を終えたあと、茂木外務大臣はオンライン形式で記者団の取材に応じ、「新型コロナウイルス対策での国際協調の重要性や日本のリーダーシップに対する各国の理解を得ることができた。制約がある中でも直接お会いして、議論し、理解を深める重要性を改めて感じた。こういった外交努力を続けていきたい」と述べました。

また、中国が海洋進出を強める南シナ海の問題について「日本が率先して進めている自由で開かれたインド太平洋の実現に各国から理解と支持が示されたのは大きな成果だった。大変有意義な訪問だった」と述べました。