“うそで有罪”前市長の
訴え退ける 東京地裁

岐阜県美濃加茂市の藤井浩人前市長が、うその証言によって受託収賄の罪で有罪になったとして、贈賄側に賠償を求めた裁判で、東京地方裁判所は、前市長の訴えを退ける判決を言い渡しました。

岐阜県美濃加茂市の藤井浩人前市長は、市議会議員だった頃に浄水設備の導入をめぐって名古屋市の業者の元経営者から賄賂を受け取ったとして受託収賄などの罪に問われ、一貫して無罪を主張しましたが、3年前に懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決が確定しました。

藤井前市長は、贈賄側の元経営者がうその証言をしたことによって有罪になり、辞職に追い込まれたとして、元経営者と弁護士に対して1億円余りの賠償を求める訴えを起こしていました。

6日の判決で東京地方裁判所の飛澤知行裁判長は「前市長が指摘する点からは、現金を渡したという元経営者の証言がうそだとは明白には言えない」として、訴えを退けました。

前美濃加茂市長「非常に悔しい」

判決の後、藤井前市長は、東京・霞が関で会見を開き、「私や元経営者の証言を踏まえ、裁判官には真実を見極めて判断してもらえると期待していたが、判決の内容はがっかりするもので非常に悔しい」と述べました。