港の立法会議員選挙1年
延期「重大な懸念」外相

香港政府が立法会の議員選挙を1年延期したことについて、茂木外務大臣は、一国二制度に与える影響を含めて重大な懸念があると指摘したうえで、関係国と緊密に連携し、情勢を注視していく考えを示しました。

香港政府は、来月予定していた立法会の議員選挙について、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に1年延期すると発表したほか、民主派の候補の立候補を取り消す決定などを行い、民主派は、中国政府の意向を受けた判断だと強く反発しています。

これについて、茂木外務大臣は、閣議のあとの記者会見で「一部の候補者の立候補資格の無効の決定や選挙の延期の決定が、香港の一国二制度に与える影響を含めて、重大な懸念を有している」と述べました。

そのうえで、「香港が一国二制度のもとに自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的に発展していくことが重要だ。自由で公正な選挙を遅滞なく実施することは、重要な基礎であり、関係国とも緊密に連携し、香港の立法会選挙をめぐる情勢について、引き続き注視したい」と述べました。