盆帰省の注意点 分科会
に意見求める考え 西村大臣

新型コロナウイルス対策をめぐり、西村経済再生担当大臣は記者会見で、お盆の時期の帰省によって高齢者に感染が広がりかねないとして、今週にも政府の分科会を開き、帰省の際の注意点などについて専門家に意見を求める考えを示しました。

この中で西村経済再生担当大臣は、感染者が増加している埼玉、千葉、福岡の3県の知事と、2日電話で意見交換したとしたうえで、症状のない人や軽い人が療養するホテルなどの宿泊療養施設の確保に向け、都道府県を支援する考えを重ねて示しました。

また、沖縄県でのこうした施設の確保をめぐり、沖縄県と、県内に施設があるJICA=国際協力機構との間で協議を開始したことを明らかにし「沖縄は観光のシーズンでもあり、ホテルの確保が難しい場合に備えて、病床や医療提供体制への圧迫がないようサポートしていければと考えている」と述べました。

一方、西村大臣はお盆の時期の帰省について「家族で田舎に行って高齢者と同じ環境で食事をすると、無症状の若い人や子どもから高齢者へと感染が広がる可能性があるので、十分注意しなければいけない」と述べ、今週にも政府の分科会を開き、帰省の際の注意点や対策などについて専門家に意見を求める考えを示しました。

各地の知事も注意呼びかけ

新型コロナウイルスの感染が全国で再び拡大する中、愛媛県の中村知事は、先月31日、臨時の会見を開きました。

首都圏や関西圏など大都市からの帰省については、「高齢者や基礎疾患のある家族が県内にいる場合は、帰省を控え、電話やオンラインで交流するなど、いま一度家族で相談してほしい」と述べ、控えるよう求めました。

また、県外の友人らとの集まりでは遠方から多くの人が集まる同窓会やカラオケはなるべく控え、開催する場合には参加者に症状が出ていないことを確認してほしいとしています。

さらに、旅行はできるかぎり県内や近隣にとどめ、旅先の繁華街でも感染防止策を徹底し、企業などの出張の際も同様の対応を求めています。

中村知事は「今、せっかくふんばっているので、感染拡大をなんとか食い止めたい」と述べ、県民に協力を呼びかけました。

また、山口県の村岡知事も先月31日の会見で、休暇やお盆で県内への帰省を予定している人に向けたメッセージを出しました。

人の移動そのものを止めたいわけではないとしつつ、「帰省するかどうかについて改めて家族や友人と相談し、慎重に検討してほしい」と述べました。

そのうえで、帰省する際には、2週間ほど前から、いわゆる「夜の街」や会食を避けることを呼びかけたほか、帰省中に発熱などの症状が出た場合は、速やかに最寄りの保健所に相談し、感染すると重症化しやすい高齢者との接触や会合への出席を控えるよう求めました。

村岡知事は「県内での感染拡大を防ぐための行動を徹底してほしい」と述べ、一人ひとりの対策が重要だと重ねて強調しました。