『セクハラはない』
「事実述べた」麻生氏

麻生副総理兼財務大臣は、財務省の福田前事務次官のセクハラ問題をめぐり「セクハラ罪という罪はない」と発言したことについて8日の記者会見で、「罪としては親告罪であって、まだ訴えられたという話も聞いておらず、事実を申し上げただけだ」と述べ、これまでの見解を繰り返しました。

テレビ朝日の女性社員へのセクハラ発言を報じられ辞任した財務省の福田前事務次官に関して、麻生副総理兼財務大臣は今月4日、訪問先のフィリピンで「セクハラ罪という罪はない。殺人などとは違い、訴えられないかぎりは親告罪なので」などと発言しました。

これについて、麻生副総理は8日の閣議のあと記者団が女性団体などから批判が出ていると質問したのに対して、「セクハラ罪という罪はないと思う。罪としてはいわゆる親告罪であって、まだ訴えられたという話もうかがっていませんから、私どもとしては事実を申し上げただけだ」と述べ、これまでの見解を繰り返しました。

そのうえで麻生副総理は、財務省が福田前事務次官のセクハラ行為を認定し処分したことに関して、「本人は否定していたが、本人の反論を弁護士が聞いた範囲ではあの程度のものだったので、これでは難しいという前提に立って判断した」と述べ、セクハラ行為があったというテレビ朝日の主張を覆すだけの反論が福田前次官から示されなかったため処分した、という考えを強調しました。