選果たした小池都知事
「望外の支援いただいた」

東京都知事選挙で過去2番目となる366万票余りを得て再選を果たした小池知事は、記者団に対し、「望外の支援をいただいた。都民の皆さんの声をエネルギーにして進める」と述べ、引き続き新型コロナウイルスの対策や東京オリンピック・パラリンピックへの対応にあたる考えを示しました。

東京都知事選挙で再選を果たした小池知事は、6日午前9時半ごろ都庁に入り、記者団の取材に応じました。

このなかで小池知事は「2期目を負託されて責任の重さを改めて感じている。366万票という望外の支援をいただいた。よりしっかり働けという都民の皆さんの声をエネルギーとして、まずコロナ対策を進める」と述べました。

そのうえで、都内で感染の確認が連日100人を超え、不要不急の他県への移動を控えるよう呼びかけていることについて、「東京由来などと言われてちょっと戸惑うところはあるが地方は医療体制が厳しいところもある。1都3県で連携をとりながら東京の感染をまず防いでいくことに集中したい」と述べました。

さらに、「国との連携で行っていくべき課題はたくさんある。コロナ対策や、時間も迫っているオリンピック・パラリンピックの話もしていかなければならない」と述べ、国とさらに連携していく考えを示しました。

首相と会談 新型コロナや五輪への連携で一致

5日に行われた東京都知事選挙で再選を果たした小池知事は6日午前、総理大臣官邸を訪れ、安倍総理大臣と会談しました。

この中で、安倍総理大臣は再選に祝意を伝えたうえで「現下の新型コロナウイルス感染症の拡大状況を踏まえ、最大限の緊張感を持って注視し、小池知事とこれまで以上に緊密に連携しなければならない。来年のオリンピック・パラリンピックを成功させるためにも、感染症に打ち勝たなければならない」と述べました。

これに対し小池知事も「喫緊の課題は新型コロナウイルスの拡大防止だ。国の力も借りてしっかり打ち勝ち、その証しとして来年のオリンピック・パラリンピックにつなげていきたい」と応じ、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

会談のあと、小池知事は記者団に対し「新型コロナウイルス対策については、東京で100人を超える陽性者が出ているものの、重症者数が少なく、医療体制は整っていることを確認した。また、オリンピック・パラリンピックに向けては、やはり新型コロナウイルスが世界的な課題であり、安倍総理大臣からワクチンの開発状況について説明があった。東京都としても開発支援などをやっていきたい」と述べました。

自民 二階市と会談「コロナ対策最優先に」

小池知事は6日午後、自民党本部を訪れ、二階幹事長らと会談しました。小池知事は「二階氏にもご協力をいただいた」と支援に謝意を伝えるとともに、新型コロナウイルス対策で国の支援が必要なことを説明しました。

これに対し、二階氏は「首都の役割をしっかり果たし、頑張って対応してもらいたい」と述べ、新型コロナウイルス対策に最優先で取り組むよう求めました。

公明 山口氏と会談「五輪開催に向け力を合わせて」

小池知事は、公明党の山口代表と会談し、新型コロナウイルス対策とともに東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて取り組む考えを示しました。

山口氏は「最大の課題は新型コロナウイルス対策であり、力を注いでもらいたい」と伝えました。

このあと山口氏は、記者団に対し「コロナの克服と、オリンピックの開催に向けて、ともに力を合わせていきたい」と述べました。

菅官房長官「引き続き連携を」

菅官房長官は午前の記者会見で「自治体の選挙にコメントすることは控えるが、東京都とは、新型コロナウイルスの対策や来年のオリンピック・パラリンピックなどで引き続き連携して取り組んでいく必要がある」と述べました。

自民 岸田氏「都民が安定を求めた」

自民党の岸田政務調査会長は記者会見で、「都民が安定を求めた結果ではないか。新型コロナウイルス対策や東京オリンピック・パラリンピックに向けた準備など課題が山積しており、小池知事の取り組みを注視していきたい」と述べました。

また、衆議院の解散・総選挙の時期への影響について、「一部でそうした議論があるとは聞いているが、新型コロナウイルスや災害、アメリカ大統領選挙など不確定要素が山積している。まずは課題にしっかり取り組み、国民の命や生活を守ることが大事だ」と述べました。

西村経済再生相「小池知事 発信力や行動力大きかった」

西村経済再生担当大臣は記者団に対し、「この間、連携しながら、新型コロナウイルス対策にあたってきたが、小池知事の発信力や行動力が大きかった。今まさに、次なる正念場を迎えるかもしれない時期にあるが、その発信力や行動力を生かして都民の皆さんへの呼びかけも含めて対応していただきたい。私もサポートしながら、小さな波で抑え込んでいけるよう連携して取り組んでいきたい」と述べました。

公明 斉藤氏「都民が政策の継続性を望んだ」

公明党の斉藤幹事長は記者団に対し「未曽有のコロナ禍で、都民が政策の継続性を望んだ結果ではないか。自民・公明両党と小池都政、そして国が感染拡大防止と経済活動の両立に向けて連携して進んでほしいという大きな期待の表れだと思う」と述べました。

一方で、衆議院の解散・総選挙については「国政では野党の一本化は進んでいくと思うので、今回の結果をもって与党の状況がよくなったとは決して言えない。特に東京では、じわりと感染が拡大しており、国民は不安に感じている。今は国民の命を守ることが最大の課題であり、解散は全く国民の理解を得られない」と述べました。