井前法相 領収書発行
しないよう求める

去年の参議院選挙をめぐり、河井克行前法務大臣と妻の案里議員が逮捕された選挙違反事件で、河井前大臣が現金を渡した一部の地元議員に、領収書を発行しないよう求めていたことが、関係者への取材で分かりました。検察当局は、河井前大臣が違法性を認識しながら、現金を配っていた疑いがあるとみて、大規模な買収事件の実態解明を進めています。

前の法務大臣の河井克行容疑者(57)と、妻で参議院議員の案里容疑者(46)は、去年7月の参議院選挙をめぐって地元議員らに票の取りまとめを依頼し、報酬として現金を配ったとして18日、公職選挙法違反の買収の疑いで逮捕されました。

検察当局は19日朝から、広島市内にある河井夫妻の自宅や事務所を捜索していて、地元議員や後援会幹部など94人に、およそ2570万円を配った疑いがあるとみて捜査を進めています。

関係者によりますと、河井前大臣は去年4月に行われた統一地方選挙の前後に、「陣中見舞い」や「当選祝い」などとして、多くの地元議員に現金を配っていましたが、河井前大臣は「領収書を発行したい」と申し出た一部の議員に対し、発行しないよう求めていたことが新たに分かりました。

河井前大臣は現金の配布先のほとんどから、領収書を受け取っていなかったということで、検察当局は違法性を認識しながら現金を配っていた疑いがあるとみて、大規模な買収事件の実態解明を進めています。

関係者によりますと、河井前大臣と案里議員はいずれも「不正な行為はしていない」などと、容疑を否認しているということです。

菅官房長官「国民の皆さんに深くおわび」

菅官房長官は記者会見で「かつて法務大臣を務め、自民党にいた現職国会議員が逮捕されたことは大変遺憾であり、国民の皆さんに深くおわび申し上げなければならない。国会議員は選挙で選ばれている以上、みずからの行動にはみずから説明責任を果たしていかなければならないが、この機に国民の皆さんのご批判をしっかりと受け止め、われわれ自身も改めてみずから襟を正さなければならない」と述べました。